例年6月5日はあがた祭りです。
京都府宇治市のあがた神社のご祭事として催されるお祭りで、最近のお祭りって結構規制が厳しくなったのか、珍しくがっつりと露店が出るとてもやかましい賑やかなお祭り。宇治は近年急激に観光客が激増した街とはいえ、普段は割と閑静な神社なんですが、この一日だけは様相が一変します。今回はそんなあがた祭りをご紹介。
どんなお祭り?
宇治にあるあがた神社のお祭りで、例年6月5日~6日にかけて執り行われます。さも二日間やっていそうに書いてますが、実際には一日だけ、その理由は後述しますね。
近くにお住まいの方は一度くらいお越しになった方もいらっしゃるかもしれません。最近では珍しく結構盛大に催され、6月5日は日中から主要な道路は通行止め、露店にはガラの悪い気合入ったおにーちゃんたちが朝から準備に忙しく駆けずり回り、昼頃には露店が一斉にオープン。学校から帰ってきた小学生はじーちゃん(の財布)を目当てに露店に繰り出し、夜にはそこに会社帰りのおっちゃんらも加わり、辺り一帯がカオスになる、そんなお祭りです。
と思っている方多いんですが、実はこれ全部余興です。ワーッと騒いで飲んで食べて酔っぱらって吐いて寝て帰ったりしてませんか。
あんたやん☆
最近は吐くほど飲む事すらできなくなってきて。。。
祭りの本番は深夜。梵天と呼ばれる神様の依り代とされるものを担ぎ、あがた神社御旅所⇒宇治神社⇒あがた神社でゴール。梵天渡御(ぼんてんとぎょう)と呼ばれる行事。
深夜に白い梵天を被るように人が立ち、それを担いで練り歩く様、しかもこのお祭り地元住民は神輿が通る間、明かりを消してお迎えしないといけない為『暗闇の奇祭』とも呼ばれているんだとか。
本番は深夜ですが、神社境内では色々な舞などの催しも営まれていて、これはこれで賑やか。
露天出店マップ
年々によって若干の違いはありますが、大体こんな感じ。
どこを歩いても人人人人、露店に群がったり行列をなしたりと、ちょっと歩くだけで結構うんざりするくらい疲れるお祭りなんですが、特に混雑するのがこの赤い丸印の部分。ここは京阪電車から流れる人と露天商のメインになるあがた通り、宇治橋通り商店街が全部ぶつかる場所で、しかも宇治橋は例年車が通れちゃったりもする訳で、人が溢れカオスのような状態に。京阪電車を使う、来る時、帰る時は仕方ないですが、このポイントは脇道を使えば回避する事が十分可能なので、人込み嫌いな方はくれぐれも近づかないようにしましょう。
逆に少し露店の数は減るものの比較的静かにお店を回ることが出来るのが緑の丸の部分。京阪経由の方には一番遠い位置になってしまうんですが、人込みに疲れた方はこちらの方に流れてくるのもありかもしれません。
割とぼったくり
昨今のインフレを受けてでしょうか、縁日の露店って割と強気の価格設定ですよね。皆お祭りやし財布のひもが緩くなってしまうんではないでしょうか。あがた祭りも例外ではないんですが、かなり広範囲に露店が出るので値段にかなりばらつきがでます。
高い!!
そう思った際は我慢して買わずちょっと巡ってみると値段が違うお店が見つかるかも(まあ僅かですが)。
立派な牛タン串が並ぶお店。こんなおっきくて500円か!と思って購入してみると、奥から別物が登場、大体7,8割に大きさがしっかりと縮小されて出てきます。
メガ盛り、こんな盛り方をするのは二郎か日本昔話かと言わんばかりにプラスチック容器から露骨にはみ出た焼きそば屋さん。2,3割は落としてしまうので、汚い上に勿体ない。なぜ器もメガ対応してくれないんでしょう。
水あめ、1本100円でルーレットを回して当たれば2本~3本になるというのは定番になっているようです。見ている限り2本・3本のマスは1/36。ほぼ1本になるという事を理解した上で購入しましょう。
何年か前のB級グルメグランプリを席巻した鶏かわ餃子です。
他にも白ころホルモンや、富士宮焼きそばなどご当地メニューを結構見かけます。
それらは現地以外のどこで食べても結構強気な料金設定がなされている事が多いので、ある種お得なメニューと言えるかもしれません。
他にもなんだかんだ理由をつけて輪が通っていない事にされる輪投げ、当たりの番号が引いた後に決まるくじ引きなどがあり、中々のカオス状態と言えます。
梵天渡御の変遷
今、というか以前よりこのお祭りややこしいらしいです。上述の通り元々は、この梵天渡御という祭事、あがた神社御旅所⇒宇治神社⇒あがた神社と梵天を巡行させていたらしいんですが、今は運営間のもめ事があったそうで今はこの巡行はなく、境内を数周したのち、近くの交差点で『ぶんまわし』と呼ばれる神輿を高速回転させる技?のようなものを披露したのち終演。
年一回のお祭りだけあって観客も多く集まっているんですが、このぶんまわしはじめ神輿を横倒し前倒しにするさまは他では見る光景ではなく、歓声じゃなくどよめき、表情は興奮でなく戸惑いを一様に浮かべているというひたすら不思議なお祭り。
ただ、初めからこういうもんっていう事が分かった上で見る分には楽しいかもしれません。何よりこの高速回転や横倒し、神様役の方は常に上に乗っかったまま。終わった際にはふらっふら、なかなかに大変な祭りであることはひしひしと伝わってきました。
まとめ
今回はこれで以上です。
神事が始まるのは深夜の為、宿泊かタクシー(といってもタクシーはあんまり期待できません。)を前提としなければならないので、中々見る事自体のハードルが高いんですが、奇祭と呼ばれるだけあって今までに見たことのない変わった祭りを楽しめる事と思います、来れる方は一度見ておく価値あるかもです。