今回はお酒のアテシリーズ『くじら』のご紹介です。
食材としての旬はともかくとして、話題性としては今一番旬の食材ですね。
最近、イエスマンだった日本が韓国にしてもIWCにしても何かと発言しているのを見るといつもと違う感じがします。短絡的にはいつもやられたい放題に見えていた中、遂に対抗しているように見えて爽快とも取れますが、頭が悪い僕には中長期的にこれがいい流れなのか、悪いのかわかりかねるので意見は差し控えることとします。
身の程をわかるって大事な事よね。無知の知☆
おっさんになると物事を何もわかっていないのに、さも全部理解して諦観しているように見せかけるという、便利なスキルを身に着けることが出来るんです。さて、今回はそんな渦中の食材くじらです。
クジラ肉
例のIWC脱退の以後、自由に捕れるようになりましたという事で現在、日本は捕鯨国なんだそうです。じゃあ、今現在クジラのお肉はスーパーで買えるのか？
買えます
ただ、別にこれは捕鯨解禁の7月1日から急に始まった訳でなく、というか別にずっと前から売ってました。ただ、ちょっと高いのでそこまでして買う程？という事であんまり縁のない食べ物、それがクジラでした。
『かりあげクン』の昔の単行本なんか読んでいるとよく分かるんですが
まずかりあげクン知らない人もいる事を前提に話をしようか☆
そこは各自wikiってもらった方が話が早いので、リンクをどうぞ。
（かりあげクン – Wikipedia）
昔はホンマに摂り放題食べ放題な上、捕鯨種の代表格『ミンククジラ』から生産される鯨肉は最盛期で年間20万トン以上。日本人は文字通り『庶民の味』として、クジラの肉を食べまくっていたんです。
はりはり鍋とか名前は聞いた事があるはず。道頓堀ではほかのB級グルメと共に代表的グルメの一つとして数えられています。多分若年層には縁もゆかりもないんですが、って僕も店で食べた事ないんですが、大阪人はクジラ好きなようです☆
これが、1987年、1988年にかけて商業捕鯨を廃止、調査捕鯨へと方針転換し、クジラ肉の流通量は激減します。当然ですよね、食うために捕りまくっていたのが、調査のついででしか出回らなくなってしまったんですから。2016年時点でのミンククジラの年間流通量は3,500トン。かつて庶民の味だったクジラは『何か知らんけどやたら高い肉』に突然変貌してしまったんです。
日本とクジラの歴史は古くて、縄文時代まで遡るんだそうです。また、クジラは食用肉としてだけでなく、くじらのひげは浄瑠璃の糸などに、鯨油は燃料、骨は狩猟の道具に至るまで余すところなく利用してきたという歴史があります☆
お肉の種類
クジラの肉と一言に言っても、牛肉と同様色んな部位があります。今回はその中のよく見る３、４種をご紹介。
赤身
色的にはレバーの様にも見える一番濃い色の肉です。マグロでいう正に赤身と言うやつで、マグロの赤身を少し雑にした感じですが、概ね同じ様な感覚で食べることが可能。
ベーコン
赤いラインが引かれた白くて薄い肉、いわゆるクジラベーコンと言うやつですね、流通だけなら一番多く見かけるものかもしれません。
脂たっぷり、というかもうギットギトという方が形容として近いかもしれません。
脂による濃厚な味わいとこりこりとした独特の食感が特徴的で、刺身でもいけますが、脂がきっついので少し炙って余計な脂を落としてから食べた方があっさり食べられます。
本皮
白地に黒いラインを引いたような四角い部位が『本皮』です。エンガワとかカワギシとかに当たる部分です。個人的にこの部分が一番おいしい。
脂がすごいのは他の部位と変わりないですが、つるんとした身の食感は肉と言うよりところてんとかつるつるした物体を食べている感覚に近く、でも味はしっかりお肉で、そのアンバランスさが何とも言えません。
まとめ
今回はこれで以上です。
クジラ肉解禁といっても、生産者（漁業関係者）の数、そして何より鯨肉が現在においてどれほどニーズがあるのか不明なので、今後価格がどう推移するのかは全く不明。
ただ、鳴り物入りでこれから捕鯨します！と言ったからには、流通も含めてしっかりと面倒を見てほしいもんですよね。鯨肉の部位には上記の他コロや、オバケなど色々あって、色々な部位が気軽に手軽に楽しめる様になれば今後庶民の食卓とおつまみの味方になってくれるんじゃないかと思える食材です。
鯨肉論争について自身の明確な主張を持っていない方、まずは食べてみてそのスタンスを決めるというのも一つの考え方です。
本日の他の献立は、筑前煮と、子芋煮。筑前煮ちょっと焦げた。
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