今回はラーメンチェーン『一蘭』さんのご紹介です。
博多より襲来したこのラーメン屋さんはその独創的な『作法』によって、最初はちょっと際物系のお店にも思われがちやったんですが、そのおいしさと意義と信念のあるスタイルは『奇抜さ』ではなく『こだわり』と理解され、勿論ラーメン自体の人気もあって、今ではそこかしこで見られるようになりました。
行った事ない人必見、ラーメン一蘭にお邪魔します。
店舗概要
このお店は九州発祥の博多ラーメン専門店。冒頭で『行った事ない人必見』なんて書いてみたものの、今や行った事のない人がいなさそうな位、飛ぶ鳥を落とす勢いで急速に店舗拡大を続けています。
九州は勿論、関東・中部・関西・中国、はては海外まで進出していて、2019円3月時点で店舗数は合計81、キングオブ博多ラーメンの一つに数えられる一大チェーン店です。
メニュー・作法
メニューです。食券制、という事は店内では最早霞んでしまう位、店内のシステムは独特。この章ではそんな『一蘭作法』を順番に解説。
まずメニューはいたってシンプル。ラーメンは一種類、トッピング数種類にあとはチャーシュー盛、デザートの抹茶杏仁豆腐が密かな人気。
食券を持って入店すると店内はオールカウンター、空席は電光板で『空』と表示されていて、その場所を目がけて席取りします。
カウンターは全て一人用に間仕切りをされていて着座すると両脇の他のお客さんは一切シャットアウト、イメージはこんな感じ。
わかりにくい!!
席にはこの紙が一枚ぺらっとおいてあり、この紙に自分好みを順番に記入。今回僕のオーダーはこんな感じ。
眼前には暖簾が掛けられ厨房は見えなくなっていて、ガラッと開けば店員がこんにちわ。紙の回収からラーメンの提供からこの暖簾の開け閉めを以て行われ、用事がない時は常時締まった状態で、ひたすら自己とラーメンとの対話を思う存分楽しむことが出来るという訳です。
替え玉のオーダーは初めに替え玉付をオーダーする事も、後からこの箸袋に丸付けして現金手払いでオーダーする事も可能。
この謎の物体を渡され、自分のタイミングで右横にあるスイッチに載せると店員を呼ぶことなく、替え玉オーダーが店側に伝わるという画期的なシステムです。
このように、ひたっすらラーメンと向き合い、雑念を挟む事も他者に邪魔される事もなくラーメンとだけ向き合うという、一言では言い表すことのできない何とも独特なのが、この一蘭の作法です。
いざ実食
これがラーメンです。肩肉でしょうか、脂身でも赤身でもない個性的な歯ごたえが魅力のチャーシュー以外はいたってシンプル。
博多ラーメンというのは本来あっさりなんだそうです。本来とんこつ独特の臭みがにじみ出てしまうスープは、企業秘密の製法によって臭みが全くないように作られ、真ん中の赤いのは唐辛子、ただ辛いのではなく独特の深みを感じるようにこれまた企業秘密の調合がなされているんだとか。
お陰で臭み、くどさ、胸焼け、口の中に残る感じ。こってりラーメンを食べた時の宿命のようなこれらの要素は一切0。あっさりとするする食べられるラーメンです。
まとめ
今回はこれで以上です。
少し押しつけがましいともとられかねない尖ったお店のスタイルだからこそより一層の接客に対する丁寧さなどが必要となり、お店はそれを実践しているという事なんだと思います。もし同じスタイルで店員さんが横柄なお店があったらきっと
店長さんの頭がちょっとあれなんやな
そんな風に受取られる事でしょう、そんな絶妙なバランスに成り立っているお店です。
まだ食べたことのない方は一度食べてみて下さい、九州出身の友人が九州以外で食べる豚骨ラーメンではここが一番、とまで言わしめるラーメンはきっと臭いとか、ある程度我慢する要素があるというイメージの強いとんこつラーメンの固定概念をきっと覆してくれるものと思います。