今回は京都市有数の観光スポット『三十三間堂』のご紹介です。
正式名京都蓮華王院といい、三十三間堂といえば連想されるのはやはりこれでしょう。
毎年1月に行われるこの通し矢は現在約60m先の的を射る行事に変わっていますが、平安時代に起源をもつこのいわば、弓術における最古の力試しは当初、お堂の軒下(西側)南端から北端へ、実に120mもの距離の遠的を競っていたそうです。
じかに見るともっと感じて頂けるものと思います。
では、今回はそんな壮大な京都三十三間堂に一礼。
寺院概要
正式名を京都蓮華王院といいます。三十三間堂という名前の由来は南北に伸びる本堂内に柱間が33ある為、『33』の『間』があるお堂という事で、三十三間堂と呼ばれるようになったそうです。
天台宗妙法院の境外仏堂にあたり、元々は平安後期、後白河上皇が自身の別院として平清盛に建てさせたものとされています。現在のお堂は1249年に市中火災により消失してしまったものを1266年(文永3年)に再建されたものという事なので、現存する建物というだけでも実に750年の歴史ある寺院といえます。
見どころは、内外に知れた遠的射場と千体観音。
境内散策
本堂
境内及び道内への入り口はいずれも北側、本堂は東向きに建てられていて、そこにはご本尊である木造千手観音坐像とその四方に坐するをはじめ、木造二十八部衆、そして何より目を奪われる約1000体の千手観音立像(千体観音)が収められています。
堂内は撮影不可の為、ご本尊などの写真はありませんが、圧巻の一言。堂内120mに立ち並ぶ観音様は皆一様に同じく微笑を浮かべ印を結んでいるものの、それぞれに特徴があって、順番に見ていくとそれぞれに少しずつ違うのが見て取れます。
1000体が幾重にも折り重なって立っているので、全てを目に収める事は出来ません、精々1/3位でしょうか。
シュッとした輪郭や少しふくよかな印象、少し釣り目やったり逆にたれ目な印象を受けたり、仏頂面のように口を尖らせているように見える方まで一体一体が全部違って見えます。
仏像鑑賞が好きな方は勿論、普段興味のない方でも思わず声を失ってしまうような光景がそこにはあります。
御朱印
御朱印は本堂内で頂けます。
通し矢
このお寺のもう一つの見どころと言えば、三十三間堂南端から北へ向かって射る『通し矢』です。現在、的は60m先に設置されるそうですが、昔は南北に細長く広がる本堂西縁側を端から端まで実に120mもの先の的を射ってその腕を競ったんだとか。
その歴史ははっきりとしないものの、平安時代末期、蕪坂源太という熊野の武将が始めたのが起源とされています。当初は腕に覚えのある武将がその実力を誇示する為に行っていたようで、通し矢の記録が残っているのは1651年。現在は1月15日に近い日曜に行われるという事なので、成人の儀式と言った色合いが濃い行事として残されています。
太閤塀
このお寺昔から多くの人に厚く信仰されてきた寺院でもあるんですが、豊臣秀吉もその一人。
当時交通の要衝でもあった(五条口から伸びる伏見街道沿い)のと、後白河上皇・平清盛の権勢に肖ろうと、三十三間堂の北隣(豊国神社の北隣)に方広寺を造営し、三十三間堂の南端までをその境内としてしまったそうです。で、その造営の名残が三十三間堂の南側の塀『太閤塀』として残されているという訳です。
アクセス
- 住 所:〒605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻り657
- 電車の場合:京阪電車七条駅徒歩8分。
- 車の場合 :京都市内七条大橋東へ。
- 駐 車 場:有。拝観中(40分)無料。
- 拝観料
大人:600円
中高生:400円
小学生:300円
まとめ
今回はこれで以上です。
京都有数の観光名所だけあって混んでますが、境内も広いし込み合ってる感覚は余りありません。屋根もついているので、ひたすら寒い冬や、殺人的な真夏は観光客も比較的少なくて向いているスポットと言えます。