今回は『信貴山・朝護孫子寺』のご紹介です。
朝護孫子寺と聞いてもピンとこない方も多いかもしれないけど、ここのシンボル、一度は見た事あるはず。
徳太子創建のこの天空の寺院『信貴山』は、他に類を見ないほどのパワースポットでもあり、昔の人にとって、今でいうところの正にテーマパークとでもいう存在でした。
では、今回はそんな信貴山朝護孫子寺に一礼。
寺院概要
信貴山の元は約1400年前、聖徳太子が物部守屋討伐の折、この山へ立ち寄りました。戦勝祈願をした聖徳太子に毘沙門天が姿を現し、必勝法をお授けになり、それを以て見事勝利した聖徳太子はこの山に伽藍を創建、山の名前を信ずるべき、貴ぶべき山『信貴山』と名付けたのが始まりとされています。
この信貴山が寅にちなむとされるのは、この毘沙門天のご加護が寅年、寅の日、寅の刻だったんだとか。
聖徳太子以後の時の皇族初め、多くの方の厚いご信仰によって種々の寺院が長い年月の中、建立されていき、今の信貴山があります。
境内の見どころ・回り方を解説
境内の全体図です。
朝護孫子寺、別名信貴山寺とも呼ばれ、山一つ全体が境内というスケールの大きな寺院です。特に回り方が決まっている訳ではありませんが、ほぼほぼ山全体に広がる境内を全部回り切るのは大変。なので、今回は巡っておくべき場所を抜粋してご紹介。
本 堂
見所はいっぱいあるんですが、まずは御本堂へ。御本堂は山門から見て一番奥にあります。昔から地元のみならず多くの参拝者を集めています。
ご本尊は毘沙門天王像、御祈祷を受ける場合にご拝尊が可能との事です。
眺望抜群
ここの本堂前は丁度清水寺のように舞台になっていて、眼下の街並みが一望できます。
御朱印
御朱印を頂けるのもこちら。毘沙門天は見た目も何からも武神のイメージが強いですが、七福神の一人です。
あと、シンプルな御朱印帳の取り扱いもあります。紫のこの太さ、実に150社分の記帳が可能なんだとか。
戒壇巡り
この本堂では、もう一つ昔の修行体験が出来ます、戒壇巡りと言うこの一願成就の修行では、これは前すら見えないお堂の中を壁伝いに進み、自身の干支守本尊、そして中にある格子に掛けられた鉄の錠前に触れる事で一願成就の功徳が得られるというものです。
人間は真っ暗は本能的に怖がってしまうそうです。そんな、どうしようもない恐怖に耐え、打ち克つ、それがこの修行の根幹にあるものと思料します。
実際何もないと分かっていても少しの怖さを感じますが、同時に何故か何かに抱かれているかのような不思議な安心感を覚えるのも確かで、恐怖と安心感とがないまぜになったよく分からない感覚で巡る事になります。
暗闇の中で60m、時間にして約5分と言ったところですが、思う存分このよく分からない感覚を味わって下さい。
因みに守本尊には、家内安全、身体健全。錠前に触れながら一願成就を祈念します。鉄の錠前に触れる事は如意宝珠に触れる事と同じ功徳が得られるとされています。
千手院・銭亀善神(寺一番の金運上昇パワースポット)
境内にある大きな寺院の一つです。全体の丁度真ん中にあるこの寺院は金運上昇を願う方にとって、この寺一番のパワースポット。是が非でも参っておきましょう。
例え他を置いても。
いや、他をおいたらあかんよ?
それだけ必見のスポットという事です。
この寺院のお祀りしている神様は銭亀善神。聞いた事があるかないかはこの際置いといて、この神様凄いんです。
いや、置いといたらあかんよ?
銭亀善神のご利益体験談
下がこのお寺のご利益に授かった人の声の一部です。
・業績の振るわなかった会社の収益が持ち直し、収益が大幅に増加。
・お参りの二ヶ月後宝くじに当せんし、借金の返済が叶った。
・入社試験、資格試験を無事パスできた。
・脳内血栓症で倒れた夫が四ヶ月で全快した。
信じるか信じないかは個人次第ですが、ここは何としても押さえておきたいスポット。
銭亀善神祈願の手順
銭亀善神への祈願の仕方は以下の通りです。
①千手院でお守を購入。(千円)
袋、一億円お守り、そして銭亀御守でワンセット。
②千手院の上手にある銭亀堂へ移動
銭亀堂は門を出て坂を登った先です。
③二つある石臼の一つ(どちらでもOK)にお守りと財布をセット。
石臼はお堂内に二つあり左右どちらを使っても問題なし。
石臼の上に、袋、一億円守、(自分の)財布、銭亀御守の順に置いていく。
もう、どう突っ込んだらいいんかわかんないわ☆
僕の財布分も撮影したはずなんですが、何故か残っておらず、やむなく子供分のみに。
④『南無銭亀善神(なむぜにがめぜんじん)』と唱えながら、右に(時計回り)石臼を回す。
⑤家に持ち帰り、裏面に住所・氏名を記入。
⑥神棚もしくは金庫に保管。ない場合は、壁に貼る。
うちには当然両方ともないので、壁に貼りました。
貼り方の注意点は
・足を向ける位置に貼らない
・お守りの表が東、または南を向くように
枕元が北または西であれば問題なしという事ですね。
あとノリ・テープ等で止めるとありますので、多分穴は開けるなという事でしょう。
成福院(じょうふくいん)
寺院中腹にあるのがこの成福院です。表に見えるのが融通殿、平時のご参拝は勿論、裏手には宿坊も備えられています。
撫で小づち
寺院右手に備えられた金色の小づち。とても重いので持って気軽に振る事は出来ませんが、小づちを撫でる事で願いが叶うとされています。一攫千金
願いというか欲望がにじみ出てるよ?
横には、可愛らしいわらしべ七福神も仲良く鎮座。
信貴山城跡・空鉢護法堂
御本堂から脇にそれた道は、空鉢護法堂への参道が続きます。参道とは山道でもあり、軽い登山くらいの傾斜を延々15分~20分程度登る事になるので、何となく登ると後悔します。そのつもりで。
あとは、ひたすら
えんえんと続くこの道を
登るのみです。
息も絶え絶え
もうたばこは止めよう、などいう下山したら途端に破る戒律を自身に課しながら登った先に見えるのが、この空鉢護法堂です。
苦労して登ってきた甲斐というのもあり、ここから見る景色は本堂よりも更に絶景。
山頂のほぼ同じ位置に、信貴山城跡の石碑もあります。
登るのは結構つらいですが、やり遂げた先には御神徳を頂けそうなお社もたくさんあります。頑張ってみて下さい♪
周辺スポット
子供の頃の記憶では、参道にはもっともっと商店が立ち並んでいて、人情味あふれるお店が揃ってお出迎えしてくれたんですが、今は軒並みなくなってしまったそうです。何でも、昔はケーブルカーが出ていてその降り口付近に商店が並んでいたそうで、それがなくなってからは当然人の行き来がなくなってしまい、現在に至っているんだとか。寂しいですが、致し方ない事です。
そんな中でも元気に商売を営んでる方もいらっしゃいます。
開運橋・開運バンジー
信貴山南側入り口にあたるこの橋。
ダム湖にかかる風光明媚な橋は景観も良いですが、もう一つ、『開運バンジー』なるものが楽しめます。
丁度勇気ある観光客の方がダイブする瞬間に立ち会えたんですが、見てるこっちが寒くなってきそう。橋の名前に因んだのか『開運バンジー』と言う名前だそうです。
信貴山観光センターとダムカレー・ダムカード
開運橋北詰にあるお土産屋さん兼お食事屋さん。観光名所なんかではよく見るタイプのやつですね。
ダムカレーってご存知でしょうか、何となく聞き覚えがあったんですが、こちらで頂く事が可能です。ルーをせき止めたライスのダムでカレーを表現。
と言うのもあるんですが、こちらの本命はこれ。
ダムカードというやつで、全国のダム知名度向上を目的とした各所で配布されているカードなんだとか。収集マニアの間では、密かなブームが巻き起こってるとの事。
アクセス
- 住 所:〒636-0923 奈良県生駒郡平群町信貴山2280−1
- 駐車場:あり
車の場合:奈良県生駒郡県道236号線西へ、または、信貴生駒スカイラインを南下。
電車の場合:近鉄信貴線信貴山口~西信貴ケーブル高安山~バス
参道入り口まで乗り入れていた東信貴ケーブルは廃線となり、以来乗り継ぎを要する上記のような経路をたどらざるを得なくなりました。
まとめ
今回はこれで以上です。
かなり間延びした記事になってしまいましたが、関西で山全体が寺院というのは、僕の知る限り近畿では比叡山、高野山とこちら位かと思います。
それだけに見所も多くご参拝も1日仕事ですが、色んな寺院を巡って、帰る頃にはきっと色んなご利益を授かって帰ることが出来る事でしょう。今年こそ人生が拓けますようにという祈念ならこちらは必見です。