今回は大阪府鴫野にある神社『八剱神社』のご紹介です。
タイムリープってご存じですか。
タイムトラベルやタイムトリップなど言い方により若干ニュアンスの違いはあるものの時間を飛び越える能力・事象をいう言葉です。
見た限りは地元の人たちに親しまれている、ごくごくどこにでもありそうな神社なんですが、ご創建と今に伝わる都市伝説と、二つの不思議が伝わる八剱神社に一礼。
神社概要
神社があるのは大阪市城東区
この神社があるのは大阪市城東区です。大阪市の中心にある大阪城の北側『寝屋川』と『第二寝屋川』に挟まれた場所にこの神社があります。
検索すればわかる通りなんですが、八剱神社という神社自体は珍しい神社名ではありません。八剱というのは文字通り八本の神剣を指していて、この剣自体をご神体としてお祀りしている神社もあれば、この神社のように素戔嗚尊や大国主命をお祀りしている所もあります。
不思議①:ご創建に纏わる伝説
大阪は商人の街だからというより、色んな人が昔から交易で行き交ったからでしょう、不思議な伝承の残る神社が多いのが特徴で、この神社もその一つ。
この神社の創建は応永三年(1396年)。当時村だったこの辺りの住民の一人が夢の中で『熱田の神』と名乗る老翁から『淀川の川辺に迎えに来なさい』と言われ、翌朝、周りの村人とその話をしたところ同じ夢を見たという人が何人もいたんだとか。
夢を信じた村人たちは身なりを整えて(神様をお迎えに行くんですから)川辺にお出迎え。そこで川に蛇を見つけます。その堂々とした姿に村人は畏敬の念から蛇に従っていくと、この場所に辿り着きます。そこで村人はこの蛇をお祀りする祠を立てた、それがこの神社の始まりと言われています。
不思議②:タイムリープ伝説
この神社に纏わるもう一つの伝説、それが『タイムリープ』です。
この神社、神社名で検索するとこの『タイムリープ』に行き当たります。
タイムトラベルだったり、スリップだったり、要は時間を飛び越えて過去や未来に行く事象、能力ですね。昔からSFでは超お馴染みのそれだけに人々の心を射止めてやまない時間旅行。これがこの神社を訪れた人はできてしまったという伝説というより噂が残っているのがこの神社なんです。
具体的な体験談も残っています、それも2件。これが期せずしてこの神社を有名にした大きな理由という訳です。
- タイムリープ体験談その1
- タイムリープ体験談その2
カオスちゃんねる : タイムリープして離婚前の平行世界へ行くことに成功した話
どちらも真偽のほどは定かではありませんが、似ているけど違う世界(並行関係にある世界)からこの世界に来たという事で、殆ど同じながら細かな違いが見られる(神社の御神徳がずれてたり)憧れと不思議な気持ちと、ちょっとしたこわさとがないまぜになる不思議な気持ちにさせてくれます。
あと、二つのエピソードには共通しているのが具体的でないながら手順は示されていますが、行き方のみ。帰り方は載っていません、あるのかすらわかりませんので戻れなくても構わない方だけ試してみてください。
ご祭神・ご利益
この神社のご祭神は
・八劔大明神(やつるぎだいみょうじん)
・武速須佐雄大神(たけはやすさのおのおおかみ)
・罔象女大神(みづはのめのおおかみ)
の3柱をお祀りしています。八剱大明神はは須佐之男命と同一神とされる事から『熱田の神』恐らく熱田神宮の事でしょう、草薙剣で有名な名古屋の神社ですが、こちらのご祭神2柱と一致しているとも言えます。
この神社のご利益は災難除け。須佐之男命と言えば八岐大蛇をその体から出でた草薙剣で以て退治した伝説の英雄ですが、八岐大蛇襲来という災難から民・街を守った事から来ているそうです。また、罔象女大神は伊邪那美命の尿から生まれた水神とされ、井戸の神、安産の神、潅漑の神ともされています。
アクセスなど
- 住 所:〒536-0013 大阪府大阪市城東区鴫野東3丁目31−8
- 駐車場:なし
境内駐車場はありませんが、高架を挟んだ北側に手ごろなコインパーキングが点在しているので、そちらの利用を前提に考えて動きましょう。
境内散策
北に高架、周りに住宅街に挟まれこじんまりとした境内です。
本殿・ご拝殿
鳥居をくぐると奥に見えるのが拝殿・その奥にちらりと伺えるのがご本殿。
結構近代的かつ綺麗なご拝殿です。地域密着の神社かと思っていたんですが、結構信仰厚く親しまれている神社のようです。
上杉景勝本陣跡
上杉景勝:豊臣五大老の一人で、愛の兜で有名な直江兼続を従えた上杉家二代目当主
秀吉の死後、定説では光成の開戦口実の為とされていますが、家康から上杉討伐を受けたり、何かと難しい立場を強いられた印象の強い武将ですが、大阪の陣でもその難しい立ち位置は変わらないまま出陣し、本陣を置いたのがこの神社の界隈だったとされています。
境内には目をつぶり、禅を組む景勝公の像もありました。諸説あるようですが、昔から何かと縁があり目をかけていた真田幸村勢と戦を構えることとなった事に色んな思いを馳せているようにも見えます。
御朱印の取扱いはありません
社務所に丁度宮司さんらしき方がいらっしゃったので、聞いてみたところ御朱印については取扱いはされていないそうです。残念ですが仕方のない事です。
まとめ
今回はこれで以上です。
いかがでしたでしょうか、今も昔も不思議な言い伝えが残る八剱神社、大阪の昔の歴史を振り返るのも、大阪の陣に思いを忍ばせるのも、そしてタイムリープを実践してみるのも良いかもしれません。