今回は京都市にある『大田神社』のご紹介です。『✖太』、『〇大』です。
この神社、一見一個の独立した神社のように見えるんですが、実は上賀茂神社の境外摂社。ご神山である上賀茂本山を背にするこちらも上賀茂神社の内の一社。
では、今回は太田神社に一礼。
神社概要
この神社は元々一つの独立した神社でした、古い名前で恩多社と言います。創建年史は不明なものの、この加茂の地で最古のお社と言われているんだとか。
御祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)。
天照大御神が天岩戸に籠られた際、岩戸から出てきてほしい他の神様たちは岩戸の前で会議(宴会ともいわれます。)を催したんですが、その際に舞を舞われた神様として有名です。胸をあらわにし、力強くエロティシズムに満ちた舞にすっかり魅了された神様たちは大いに盛り上がり、その喧しさ賑やかさを不思議に思った天照大御神が天岩戸を少し開いたところ、天手力男神(アメノタヂカラヲ)が一気に岩戸を拓き、世界に太陽が戻ったというお話は多分、日本で一番知られている神話の一つかと。
そんな神話からアメノウズメは一般にご利益は、芸能や舞の神様として信仰されていますが、この神社ではこの辺り最古の神社という事から長寿の神様としても信仰されているようです。
境内散策
この神社、現在は上賀茂神社の摂社とは言え、佇まいはこじんまりしていながらも個のお社そのものです。鳥居を越えた白く敷き詰められた綺麗な砂の道は上賀茂神社系列所以か、この辺りに共通するものなのか、両脇の木々と相まって凛としたご神域の雰囲気を一層引き立てます。
本殿・拝殿
それほど大きい境内ではありません。この正面参道の最奥がこの神社の拝殿・ご本殿。
杜若園(かきつばたえん)
恐らくここに来る人の大部分がこれを見に来るんでしょう、神社入り口右手にある池、『太田ノ沢』です。春の時期の風物詩がこのかきつばた。
ちょっと枯れかけのものもありましたので、桜でいうところの散り始め・葉桜と言ったところでしょうけど、陽光に映える鮮やかな緑の中に群生する沢山の紫は、最早形容する最適な言葉が見つかりません。得も言われぬ美しさというやつでしょうか。
マジマジとかきつばたを見たのは初めてですが、色も形もかなり独創的です。古墳巡りをしているとよく見かけるんですが、アヤメと菖蒲と杜若の違いがわかりません。
御朱印
御朱印は拝殿手前右にある社務所にて頂けます。鮮やかな紫の杜若と芸能の神様らしい神楽鈴が印象的。
また、こちらではオリジナル御朱印帳も頂けます。落ち着いた色合いにこちらも紫が綺麗。神楽鈴、杜若、二葉葵とこの神社を形作る要素が全部載せられている御朱印帳。
また、この大きいサイズの御朱印帳って結構ありそうで取扱いが少ないので、その点もGood。
アクセス
- 住 所:〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山340
- 駐車場:あり。
上賀茂神社より東へ14分。駐車場2,3台程度。
まとめ
今回はこれで以上です。
上賀茂神社から歩くと15分程度、まあ散策しながらなら苦になる距離でもないかと思います。太田ノ沢は上賀茂神社に来るならぜひ訪れておきたいスポットでもあります。
また、神社の周りは清涼感のあるせせらぎが心地よい地域でもあるので、出来れば歩いて巡るのがお勧めです。
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