今回は奈良県にある『春日大社』のご紹介です。
京都なら八坂神社や伏見稲荷大社、大阪は天神祭りのある大阪天満宮とか今宮戎神社など代表する神社は人によって分かれるところかもしれませんが、奈良県は大体決まっています、それがこの春日大社。
奈良公園と言う奈良中の国宝をぎゅっと密度濃く詰め込んだこの一帯の最奥にあるのがこの春日大社という訳なんですが、全国に約1,000社あると言われている春日神社の総本山。地元で名の知れた春日神社達は全て昔ここから神様の勧請を受けて創建されたもしくはご分霊された神社なんだとか。
では、今回はそんな全国の春日神社の本社『春日大社』に一礼。
神社概要
この神社は奈良県にあります。言わずと知れた鹿が跋扈する奈良公園の東の端っこに位置し、どこから境内なのかわからない位とりあえず広い神社です。1972年に世界遺産に登録されました。
創建の歴史は古いというか、全国に数多ある春日神社の総本山です。
平城京遷都の710年に藤原氏が自分たちの氏神である武甕槌命、経津主命、天児屋根命・比売神を合わせて4殿を造営したのが始まりとされています。
平安時代、藤原氏の隆盛と共にこの神社も栄え、神社の例祭である春日祭は賀茂神社の葵祭、石清水八幡宮の石清水祭りと共に三勅祭の一つに数えられています。
御祭神は4柱。
・武甕槌命 – 藤原氏守護神(常陸国鹿島の神)
・経津主命 – 同上(下総国香取の神)
・天児屋根命 – 藤原氏の祖神(河内国平岡の神)
・比売神 – 天児屋根命の妻(同上)
この4神を総称して春日神と呼び、藤原氏の氏神とされています。
各地の強力な神様を4柱も勧請しているのですが、これらの神様のご利益は
世界平和
ちょっとした庶民のお財布事情とか、個々人の恋の悩みを一々取り合ってくれる内容ではありません。というのもこの春日神社には、本山の春日大社を中心に境内には、摂社と呼ぶには余りに立派な神社が20社近くもあり、それぞれにご利益があります。その一つ一つが強力なパワースポットとされていて、金運なら金龍神社、縁結びなら夫婦大國社と一個一個聞き入れてくれる神様が鎮座されています。
境内散策
この神社の参道は長いので、本殿に辿り着くのがまず大変なんですが、移動手段は徒歩のみ。頑張って歩きましょう。
ご本殿・拝殿
道に迷う事はありません、奈良公園西端の一の鳥居から延々真っ直ぐ一本道の境内を歩いていくとやがてご本殿に辿り着きます。朱色に塗られた鮮やかな御門が廻りの緑と相まって何とも綺麗です。
建物自体も見事なものなんですが、この神社の特徴は灯篭。古来、多くの人から信仰されてきた証でもある無数の灯篭が釣るされたその雰囲気は幻想的。
また、名だたる武将や歴史的人物の物も多く飾られているので、見て回るだけでも面白いです。
藤浪之屋
毎年2月の節分の祭事として、こちらでは『節分萬灯篭』というものが催されます。
平安時代から現代にいたるまで、この春日大社に奉納された灯篭は3,000基にも数えられるんだとか。普段火をともす事はないそうですが、この節分の日には一斉に火が灯され、境内一帯は灯篭の柔らかい光に包まれるんだとか。この幻想的な雰囲気が恐らく6割増しになること間違いありません。ただ
寒いし混んでるし
奈良は山に囲まれた県なんで寒いんですよね。
☝のはただのおっさんのわがままですが、旅行の日程を休みでもなんでもない節分に合わせてって結構大変ですよね☆
年中灯篭に火をつけている訳にもいかないので、という事で開放されているのがこの『藤浪の屋』。
中は暗室になっていて、萬灯篭が再現されているんです。鏡張りの室内で、幾重にも重なるように見える灯篭たちはちょっと他で見る事が出来ないような光景です。
友達の域を出ることが出来ないような微妙な関係のカップルなどにお勧めです。
摂社(一部だけ)
春日大社は『大社』というだけあって、摂社・末社が境内に多く鎮座します。
その多くは独立した神社です、と紹介されても疑わないような立派な場所ばかり。
ここでは一部をご紹介。
夫婦大國社(夫婦和合・縁結び)
縁結びや夫婦和合の祈願ならここ、大國社。縁結びの神様として信仰の厚い大国主命は全国色んな所にお祀りされています、京都の地主神社なんて正に大国主命様信仰そのものですよね。
こちらの珍しい点としては、文字通り『夫婦』つまり、旦那さんの大国主命と、奥様の須勢理毘売命の2柱がお祀りされている珍しいお社なんです。
社内でまず目につくのはしゃもじ、家事の象徴として掲げられるしゃもじ型の絵馬には夫婦仲睦まじくと言う趣旨のお願い事がいっぱい。
あと、恋愛成就向けなのか、しゃもじとは別にハート形の絵馬も用意されています。
金龍神社(福運招来・金運)
金運はこの金龍神社です。こんな時代ですから、縁結びなどの恋愛成就関係と同様に一番多く参拝客を集めているご利益のある神社です。
金龍神社はその名の通り『金龍大神』を御祭神とする神社で、福運招来、金運上昇についてはかなりご利益が期待できる神社なんだとか。その効果はビジネス・プライベートの別を寄らず、お参りしたらケータイが鳴って、飛び上がって喜ぶような仕事の発注やったなんていう効果の即効性にも定評のある神社です。
お百度参りも割と手軽で、お百度を数える『数鶏紐』を授かって、お願い事をしながらこの神社の周りを100回巡るという、他の神社に比べてやりやすいのも特徴的。
春日の一言主神社(一願成就)
同じ奈良県の葛城山と言うところにも一言主神社はありますが、こちらは『春日の』一言主神社。
何のお願いと言うか、『一言』のお願いが叶う一願成就のご利益がある神社です。
一言ってどこまでやねん!
と言う点が判然としないのはありますが、一攫千金とか、一粒万倍とか、大金持ちとか一言で言えるものならオッケーと僕は解釈し、日々お願いを託している次第です。
物欲が透けて見えすぎて神様が引いてるんちゃうかな☆
御朱印
御朱印はそれぞれのお社に社務所が設けられていて、そちらで、もしくは金龍神社の分は夫婦大國社など取りまとめている箇所で頂くことができます。
今回は本社、夫婦大國社の2社分を頂きました。
アクセス
- 住 所:〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160
- 駐車場:なし
奈良県奈良市内奈良公園内。
まとめ
今回はこれで以上です。
奈良公園は世界遺産やら国宝やらが至る所に散りばめられています。もはや1km歩くごとに文化施設があると言ってもよく、もう一日ではとても回り切れる話ではありません。
そんな奈良公園の春日大社は、奈良公園の他とついでに、なんていう甘い考えを持っていると結局春日大社を回り切れない上に、他のところも中途半端になります。
そう、誰かさんの様に☆
今回は若宮十三社・水谷九社をダイジェストの様に参拝しましたが、しっかり回ろうと思えば2時間は見混んどいたほうが良いかと思います。