今回は奈良県橿原市にある橿原神宮のご紹介です。
橿原市のシンボルたるこの神社は、とにかくスケールがでかい。この表参道から続くアプローチは圧倒的スケールを誇り、夏越大祓などは神職の方を両脇に固め、ゆっくりと進む姿は圧巻です。
また、『日本の始まり』の神社と称されるこの神社は、パワースポットであるのは勿論、歴史探訪としても外せないスポットでもあります。
では、『日本の始まり』橿原神宮に一礼。
神社ご紹介
神社概要
奈良県の丁度中腹、奈良北部と南部を結ぶ交通と観光の要衝にこの神社と、この神社がある街橿原市はあります。まず、この橿原神宮を上空から見るとこんな感じ。
この北部が神武天皇陵、南部が神社境内となる訳ですが、その面積実に16万坪。よく聞く東京ドーム換算では、実に11個ちょいとなります。
御由緒
この神社の創建は明治23年(1890年)と聞くと、『日本の始まり』と言う割に、それほど歴史深い神社でもないのかなと感じるかもしれません。この神社の創建前は当初、神武天皇が東征の末、この橿原・畝傍山に宮(現在でいう皇居)を築きました。当時そのお宮は畝傍橿原宮(うびねかしはらのみや)と呼ばれていました。
最寄駅は『畝傍御陵駅』と言ったり、不思議とこの一帯に『橿原』という地名は残ってないんです。
その後、はっきりとした記録などはないそうですが、少なくとも明治23年当時この地に宮跡らしきものはなく、一面畑が広がっていたそうです。普通に住民が暮らしを営んでいたという訳です。
ここへ神武天皇陵がここの北部にはっきりと定められた事もあって、橿原神宮創建の機運が高まり、建立に至ったという訳です。
昭和15年には紀元2600年奉祝紀元節記念大祭では、延べ121万人が参拝に訪れるなど大いに盛り上がりを見せたこの神社ですが、現在も奈良県有数の神社として日々大勢の参拝客が訪れています。
奈良県で、この神社の参拝者は春日大社に次いで第二位☆
ご祭神
この神社のご祭神は、有史初代天皇とされる神武天皇、そしてその皇后とされる媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)の二神をお祀りしています。
神武天皇は瓊瓊杵尊のひ孫、つまり天津神の子孫、媛蹈鞴五十鈴媛命は三輪山に祀られる土着の神、大物主神の子とされます。
天、つまり別の場所から来た神様と元々その地に居た神様、相対するものとして聞く事もあるこの二つの神様達ですが、この橿原神宮そして、神武天皇夫婦は少なくともその交わりが見て取れる、素晴らしいカップルと言えます。
ご神徳・ご利益
この神社のご祭神は、神武天皇即位に因んだ天業恢広(てんぎょうかいこう)、世界平和、共存共栄、そして開運・延寿とされています。内三つはご利益と言うより神武天皇がこれから日本を納めていくに当たりどうすべきか、どうあるべきかという抱負のようにも聞こえます。
後二つは神武天皇が大業を成しえた事は大変な運に恵まれた事、また神武天皇は大変な長寿(崩御127歳)とされた事に因むもので、これらご利益に授かりたい方にはこれ以上ない神社です。
境内散策
ご拝殿・ご本殿
今回は、車での参拝の為境内南側の駐車場からご案内。
表参道の前にはまずこの大きな縄鳥居。
桜とか紅葉とかそういった華やかさはありませんが、両脇の緑と灯篭がひたすらに並ぶこの表参道はこの神社のスケールの大きさを覗わせます。
丁度半分くらいにある神橋。ゆっくりと歩いて5分ほどのこの参道は散策には正にもってこい。参拝客だけでなくウォーキング、ランニングしている地元の方ともよくすれ違います。
手水舎。
橿原神宮南神門、それに拝殿前広場。大きな門と広場ですが、これでも初詣の際は行列ができるくらい人がごった返します。
ご拝殿。社務所にみられるご神紋は、菊でもなく一見して藤のようにも見えたんですが、柏なんだそうです。実付き抱き柏といいます。
御朱印
御朱印です。紀元2678年、歴史深すぎてよく分からないことになっています。
深田池
境内南西部に位置する広大なお池です。
面積約4万9,500㎡、瓢箪池のように真ん中がくぼんだ形になっていて、外周と、くぼみ部分には遊歩道が設けられているので、池周りを散歩がてら四季折々の表情を楽しむのも一興です。
長山稲荷神社
深田池のほとりにある稲荷社。木々に囲まれた奥にあるので、昼間でも少し暗く不思議な雰囲気の漂うお社。
アクセス
- 住 所:〒634-8550 奈良県橿原市久米町934
- 駐車場:あり(有料)
車の場合 :奈良県橿原市内国道165号線四条町交差点南へ。
電車の場合:近鉄橿原神宮駅徒歩13分。
境内には駐車場が至る所に配置されています。オフシーズン中なら問題なく駐車は可能。(駐車代500円)
まとめ
今回はこれで以上です。
ここ橿原神宮と、大神神社、春日大社は何度となくご参拝していますが、季節の違いは勿論、そうでなくても行く度に色んな違った顔を見せてくれる神社の一つです。新しい神社と古くからのこの地の歴史と、新旧相まった不思議な空間はご参拝する人一人ひとりに色んな発見を与えてくれる神社やと思います。