今回ご紹介するのは大阪府三島郡にある『水無瀬神宮』のご紹介です。
大阪府三島郡と言うのはJR東海道線上の京都・大阪の府境にある大阪府側の町で、お隣の大山崎には名水としての名高さからサントリーのウイスキー蒸留所がある場所としても有名です。この神社にも境内にはご神水が頂ける場所があり、平日でもちらほらと水を汲みに来る参拝客を見かけるほど。では、そんな水無瀬神宮に一礼。
神社概要
創建概要
この神社、元は後鳥羽上皇の別荘でした。後鳥羽上皇というのは、承久の乱における敗軍の将として有名。教科書にもよく載ってたりしますので、聞き覚えのある名前と思った方も多い筈。
この鎌倉期~戦国の手前までの時代が面白いとして本も色々と出ていて、今一番注目されている時代ですね☆
源氏の正統血統が3代で途絶えてしまい、鎌倉幕府政権が混乱する最中、朝廷の復権を画策した後鳥羽上皇は後継の北条義時を抑えて復権を図ろうとします。
後鳥羽上皇の挙兵は結局失敗、上皇は隠岐に島流しにされてしまいます。
隠岐にて崩御した上皇の違勅により、1240年この水無瀬殿(水無瀬離宮)跡に御影堂が建立されました。その後明治に入り、承久の乱で後鳥羽上皇と同様に隠岐配流とされた土御門天皇、順徳天皇の神霊を迎えて合祀、昭和14年、神社名を『水無瀬神宮』と改め、今日に至るという訳です。
御祭神・ご利益
この神社のご祭神は三柱。
後鳥羽上皇
土御門天皇
順徳天皇
後鳥羽上皇と言えば、どうしても負け戦のイメージが強く人物像がよくわからなかったりしますけど、本来新古今和歌集の編撰に携わったり、蹴鞠の名手やったりと文武両道の才に恵まれた方でもありました。その為、この神社も学業成就やスポーツ上達にご利益があるとされています。
境内散策
本殿・ご拝殿
正面鳥居からまっすぐ最奥に見えるのが神社ご拝殿、奥が本殿です。
この神社の社格は神宮、神社としては最上格とされていて全国に24しかありません。
伊勢神宮や平安神宮と並ぶ格式ある神社とされています。
離宮の水
この神社で一番親しまれているのがこの離宮の水でしょう。手水舎の丁度裏手に作られた蛇口。そこから離宮の水を給わることが出来ます。
名水百選にも選ばれたこの『離宮の水』。蛇口から出てくるというのは何だか雰囲気が出ない
贅沢言うな(゚Д゚)ゴルァ
でも人の手が加えられているので、水当たりなど胃腸の弱い僕なんかでも安心して飲むことが出来ます。一口含んでみたんですが、水独特の雑味全くなし、軽やかな飲み口はもう空気飲んでるみたい。汲みに来ていた地元の方に聞いたんですが、超軟水だとか。
石川五右衛門手形
もう一つ、あまり知られていないものの、この神社にはもう一つ見所が用意されています、それがこの門。
この神社、正面鳥居から拝殿・ご本殿は一直線に並んでいるんですが、丁度真ん中にあるのがこのご神門。桃山時代建立の大阪府重要指定文化財という事で、門自体も歴史あるものなんですが、見所は門と言うより、その門柱。
かの石川五右衛門がこの神社の宝刀を盗みに来た時に付けた手形なんだとか。
残念ながら手形というか染みの様にしか見えなかったですが、五右衛門はこの神社へ宝刀を盗みに入ろうとこの門に手をついて様子を窺っていたんですが、結局神威により盗むことが出来なかったという逸話があります。
御朱印
御朱印は本殿を向かって左側に見える社務所にて頂けます。結構シンプルな造り。
アクセス
- 住 所:〒618-0011 大阪府三島郡島本町広瀬3丁目10−24
- 駐車場:あり
阪急水無瀬駅徒歩13分。隣の大山崎町駅からは18分と丁度駅と駅の間に位置し、神社に向かう道は幹線から鉄道挟んだ向かい側を歩く事になるので、ちょっと寂しい。
車の方がスムーズな参拝が可能、駐車場もあります。
まとめ
今回はこれで以上です。
水無瀬~大山崎はこの水無瀬神宮だけでなく桜井駅跡史跡公園からサントリー蒸留所など色んな観光名所があります。それぞれ結構歩く事になるんですが、天気の良い日を選んび、ハイキングがてら水無瀬巡りは楽しいものです。