今回は京都で恐らく一番有名な観光スポット『清水寺』のご紹介です。
修学旅行をはじめ、京都に来たなら恐らくよほど旅慣れた方でもない限り行程に含まれているだろう清水寺。
決死の覚悟を表す『清水の舞台から飛び下りる』のフレーズはあまりにも有名すぎて、言葉は知ってるけど、どこのどんな光景を指しているのか知らない人多数。
ディスってはるん??
いえ、それほど有名なフレーズだと言いたかったわけです。
産寧坂・二寧坂からお土産屋さんを冷やかしながら
ちゃんと買えよ☆
清水寺を巡るのは時間が許すなら何時間でもできます。清水寺の参道から全体が一つのテーマパークと化している場所といえます。
では、今回はそんな清水寺に一礼。
寺院概要
清水寺の開創は778年奈良で修業を積んだ僧、賢心(けんしん)が夢で、『北にある清泉を探しに行きなさい』とお告げを受け、京都のここ音羽にある滝(音羽滝)を見つけます。この滝のほとりの草庵で修業する行叡居士(ぎょうえいこじ)と出会います。
居士は賢心が来るのを待っていた、これから霊地を守っていってもらいたいと言い残すと姿を消してしまいます。賢心は以来、そのお告げに従い、この地を守り続ける事とします。
ここに寺院が建立されたのはその2年後、鷹狩りに訪れた坂上田村麻呂によるものとされています。賢心は霊地での殺生を戒めます。坂上田村麻呂はその功徳に甚く感銘を受け、ここに十一麺千手観世音菩薩をご本尊とした寺院を建立し、清らかな水(音羽の滝)の寺⇒『清水寺』と名付けたといいます。
今でこそ清水寺にある音羽の滝ですが、昔は音羽の滝のほとりにあるお寺という認識だったという訳ですね☆
この地が開創以来多くの人々に慕われ、信仰を集めてきたという事は、数々の史書文献に残る通りで、それは、この霊場は十度にわたる火災に見舞われその都度焼失しますが、その度に信徒によって再建がなされる事からもうかがえます。
1994年にはユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」のひとつとして登録され、今や京都に留まらない世界に名を馳せる観光スポットになったという訳です。
現在も清水の舞台の大改修工事中です、見かけは残念ですが後世にこの世界遺産を守り伝えていくためには必要なんでしょう。
清水寺アクセスルート
まず、清水寺へ向かう訳ですが、最寄り駅は京阪電車『清水五条』と『祇園四条』。どちらかと言えば清水五条の方が近いんですが、いずれにせよ大分東に歩いた挙句最後は坂なので、気負わず道々の観光を楽しみつつ向かうのが良いかと。
清水寺へのルートは何本かありますが、殆ど西側からのルートになります。
- 南から大谷本廟を巡りながらのルート
- 茶わん坂を登るルート二寧坂ルート
- 二寧坂~産寧坂へ流れるルートなど
どこも色んなお店やらが立ち並ぶ賑やかな通りなので、次の目的地と相談しつつ往路・復路で別のルートを通る事を推奨。
例えば京阪清水五条~大谷本廟or茶碗坂~清水寺~産寧坂・二寧坂など。
どちらかと言えば他の観光スポットが北側に集中しているので、往路を南側、復路を北側とするのが効率はいいかもしれません。
アクセスなど
- 住 所:〒605-0862 京都府京都市東山区清水294
- 駐車場:なし
境内散策
清水寺の境内は広い上、歴史深そうなお堂が色々と立ち並んでいる為、どれが本堂かよくわからなくなりますので、順番に巡ります。
仁王門・西門
五条坂と産寧坂のルートが交わる清水寺への入口に立つのがこの仁王門、そしてその裏に控えるのが西門です。
鐘楼
仁王門の裏辺りに控えているのが、このお寺の大鐘楼。
並んで整理券さえ手に入れれば一般の方でも鐘が付けることでも有名。
三重塔
西門の丁度真裏に位置するこの三重塔。
カメラに収まりきらないほどの迫力の塔は高さ31m。創建847年(再建1632年)のこの塔は盆地の京都では遠くからでも眺望出来る為、昔から清水寺のシンボルとされてきました。極彩色の塔は晴れた日に見るとほんとに鮮やか。
随求堂と願いが叶う胎内巡り
1718年再建。大随求菩薩をお祀りするお堂です。胎内巡りという、修行体験のようなものが出来ます。これは、灯り一つない文字通り真っ暗、自分の手すら見えない暗闇を壁伝い(数珠伝い)に進むと、奥にぼんやりと光る石が見えてきます。刻まれた字は梵字の『ハラ』、この石に触れながら願い事をし、石を回せば大随求菩薩が『求めに随い(したがい)』願いを叶えてくれるとされています。
中は暗く何も見えません、本能的に真っ暗闇というのは人間慣れないものなんだそうです。それだけに終わりに見える外の光は正に救いのように思え、ほっと出来ます。他では中々できない体験なので、訪れた際は是非願い事を決めて臨んでみて下さい。
(入場料:小学生から一律100円)
本堂
随求堂から更に奥へ、本堂への入口が見えてきます。ここからが拝観料。
(高校生以上:400円、小学生以上:200円)
堂内の写真撮影は禁止なので、ご本尊などの写真はありませんが、ここの本堂と言えば、やはり清水の舞台でしょう。境内眼下の景色は勿論、京都の市街地の奥の方までが一望できる景色は、山裾に建てられたこの寺院ならではのものと言えます。
音羽の滝を巡った後ぐるりと回り込む形で舞台を見上げる事も可能ですが、却ってその建築の技量の高さが伺えます。
斜面に建てられたお堂からせり出す形で設けられている舞台は、見る分には危うさしか感じられず、けど創建当時から変わらずこの姿のままここに在り続けている事が却ってその建築技術の高さを引き立てる結果となる訳で、只々、ぽかんと口を開けて見上げるしか出来ません。
地主神社
本堂を抜けると清水寺に負けず劣らずに縁結びで有名な地主神社があります。
お隣さんという事で清水寺とセットにされる事が多いんですが、単体でも十分参る価値のある神社なんで、忘れずにお参り下さい。
朱印所
お寺の朱印所は本堂を過ぎたすぐ。混雑を避ける為なのか、本堂とは別に設けられています。オリジナル御朱印帳の購入も可能で、有名な寺院さんの割に御朱印帳がリーズナブルなのが特徴。
音羽の滝
清水寺の中で一番のパワースポットです。一年間いつ訪れたとしても大変な行列が予想されるこの滝ですが、この地に清水寺が建立された起源ともなった場所で、昔から清らかな水としての誉れ高く、地主神社に描かれた龍はこの水を飲む為に夜な夜な抜け出すという伝説まであるくらい。
滝?といってもちょろちょろと流れる水の筋が三つあるのみで、この水はそれぞれ向かって左から学業成就、縁結び、延命長寿。
滝ノ堂
向かいには、境内もう一つの御朱印所もあり、こちらでは本堂横とはまた別の御朱印を頂く事ができます。
子安塔
密かにおすすめのビュースポットです。
子安塔自体を、というよりもこの場所、仁王門から本堂・舞台に至るまで清水寺を遠目から一望できる場所なんです。
近くから見る本堂の迫力も勿論必見ですが、遠目から見るダイナミックな舞台と澄み切った青空との共演は絶景と呼ぶにふさわしい場所です。
まとめ
今回はこれで以上です。
皆が皆そうとは限らないですが『修学旅行が京都』と言う方は大抵の方はこちらへ訪れたのではないでしょうか、今や学生よりも圧倒的に外国人観光客の方が多い観光スポットになりましたが、大人になってから改めて訪れてみると懐かしさと共に新しい発見や、魅力に気づけるものと思います。