今回は大阪にある『等乃伎神社(とのきじんじゃ)』のご紹介です。
大阪にあるこの神社、近所を通った方は参拝した事はなくてももしかしたら見たことがあるかもしれません。『よそでは手に入りにくい御守』がある神社というのがこの神社の触れ込み。では、今回はそんな等乃伎神社に一礼。
等乃伎神社概要
この神社があるのは大阪府高石市。古くは泉州と呼ばれる地域の一つにあり、関西の海の玄関口でもあるこの地域は、交通と商業の要衝でもありました。
神社の創建は752年、中臣殿来連竹田売がこの地に祖先にあたる天児屋根命をお祀りしたのが始まりとされています。
『等乃伎(とのき)』と言うのは昔の地名で、殿来連(とのきれん)に由来しているとされています、この殿来連というのは中臣氏の支族(分家の様なもの)。
時の太政大臣『藤原武智麻呂』、その子の大納言である『藤原仲麻呂』が相次いでこの地へ赴き、居住していたとされている藤原家ゆかりの神社です。
この神社のご祭神は天児屋根命(アマノコヤネノミコト)
「天上界の小屋根(託宣の神の居所)」、または「祝詞を美しく奏上すること」とされる神様で、祭祀を担ってきた中臣氏(藤原氏)の祖神とされる神様です。
天照大御神が天岩戸に籠ってしまった際、岩戸の前で祝詞を唱えた神様としてもメジャーな神様ですね☆
ご利益は、五穀豊穣から、芸能上達、学業上達など色々とありますが、大化の改新以降摂関政治体制を敷くに至った中臣氏(藤原氏)に肖った立身出世、天児屋根命が祝詞の神様でもある事から音楽上達などが特に強く効果がありそうです。
境内散策
本殿、拝殿
境内はそれほど大きな神社ではありません。鳥居をくぐり、まっすぐ突き当たると見えるのが拝殿とご本殿。
シンプルですが、南西に向けて立つ拝殿は西日を受けて何とも情感漂う雰囲気に包まれます。お賽銭箱の上で、招き猫がこんにちわしているのも愛嬌があります。
よそでは手に入りにくいお守り
ここは『よそでは手に入りにくいお守り』が手に入る神社です。
その理由は見ればすぐにわかります。
全部で380種類あるそうです、写真に収めるだけで5枚を要するこのお守り達。この神社が掲げるご利益はこれだけあります☆
音楽上達・芸能上達・厄除開運・五穀豊穣・身体健全・夫婦和合・意欲向上
商売繁盛・酒造発達・学業成就・心願成就・技芸向上・大願成就・延命長寿
安産子宝・招福除難・火災厄除・諸病退散・交通安全・縁談成就
一個一個突き合わせてませんけど、色んなご利益から星座、十二支やアニメキャラまで色んなお守りが揃っています。『よそでは手に入りにくい』と言うより『手に入らないお守りはない』神社と言う方が適切かもしれません。
そんな380種もある中でもベスト3はあるようで、どれを買うか迷った際はこちらをご参照下さい。
因みに、神社関係者もどこにあるかわかんない事が稀にあるそうです。
要らん告げ口しない!
祓岩(はらいいわ)
鳥居をくぐってすぐにある大きな岩。祓岩といって、参拝の前に穢れを祓う為にお参りする岩だそうです。
御朱印
御朱印は社務所で頂けます。書置きというか印刷のみのようですが、印の型が独特で印象的。
アクセス
- 住 所:〒592-0013 大阪府高石市取石2丁目14−48
- 駐車場:なし
大阪府高石市内府道30号線『富野』交差点北へ。境内に駐車してよいのか不明。
まとめ
今回はこれで以上です。
旧社格は村社の地元の信仰に支えられる神社ですが、初詣には結構な参拝客でにぎわう神社です。お守りはその数からしても、最早ないお守りは無いと思えるほどにバリエーションに富んでいて、きっとお好みのものが見つかると思います。
この神社の近くには『葛の葉伝説』所縁の神社もあります、地域風土や伝承探訪が好きな方はきっと気に入る地域です、近くを尋ねられた際は一度ご参拝ください。