今回は奈良県にあるお寺『長弓寺』のご紹介です。
奈良県には色んな花で有名な神社や寺があり、あじさいで有名な寺と言えば矢田寺、あじさいに限らず花で有名なお寺なら長谷寺なんかが挙げられます。
長弓寺は上の二つに比べると知名度はそんな高くないものの、見ごろを迎えた色とりどりのあじさいなら決して引けを取らない、むしろ知名度が高くない分穴場として知ってる人は知っている的にゆっくりと巡ることが出来、密かな優越感を味あわせてくれる隠れあじさいスポットと言えるでしょう。
では、今回はそんな隠れ紫陽花スポット『長弓寺』に一礼。
寺院概要
こちらは奈良県生駒市にあります、真言律宗の寺院です。
創建には諸説あるものの、奈良時代の豪族小野真弓長弓(おのまゆみたけゆみ)とその養子長麿(ながまろ)が聖武天皇と共に狩猟を行っていたところ、長麿が養父長弓を誤射、長弓はそのまま亡くなってしまいました。それを嘆いた聖武天皇が728年行基に命じてお堂を建てて十一面観音をお祀りしたのが始まりとされています。ご本尊の十一面観音は長弓に因み、弓の柄で掘られているという逸話があります。
現存する本堂は国宝に指定されていますが、これは1279年(鎌倉時代)の建立というのが確かで、真言律宗の祖『叡尊』の手によるものとされています。
ご本尊の十一面観音立像は残念ながら拝顔することは出来ませんが、国の重要文化財に指定されています。
本堂は国宝に指定されていますが、住職はいらっしゃいません。4つの塔頭(薬師院、円生院、法華院、宝光院)が輪番制(交代制)で護持されているという珍しいお寺です☆
境内散策
このお寺は山号真弓山と言う位なので、真弓山の山裾に境内を拡げる寺院です。紫陽花の庭園は山の麓側、寺院は全て山側と、ばっさり分かれているので、そういう意味でも落ち着いて参拝しやすく配置されています。
ご本堂
境内中央の階段を登り切った最奥にあるのが御本堂です、国宝指定。
あじさい
4つもお堂を有する寺院ですが、この寺院の一番の魅力はこのあじさい。
境内入口の鳥居をくぐった先辺りから、本堂に続く石段に至るまでの両脇一面にあじさいが拡がっています。桜と違って全部満開という事にはならないのですが、一番良い日に今回巡る事は出来た気がします。
あじさいを愛でたいという方は画像集もアップしています、こちらをどうぞ。
御朱印
今回は境内西側にある法華院で御朱印を頂きました。本堂の護持が輪番という事なので、御朱印も同じ流れかもしれません。『大』の字がとても特徴的。
法華院・薬師院・円生院・宝光院
境内にある4つの寺院です、それぞれの塔頭が本堂を管理している他、薬師院では宿坊も運営しているそうで、そちらでは精進料理を頂く事も可能なんだとか。
精進料理を味わえる薬師院のお斎(とき)について
伊邪那岐神社
境内入口にはまず寺院なのにまず鳥居。
これは寺院境内にある伊弉諾神社にかかるもので、神仏習合時代の名残だと推察されますが、これだけはっきり混在しているのは珍しいかもしれません。
アクセス
- 住 所:〒630-0131 奈良県生駒市上町4445
- 駐車場:あり
奈良県生駒市内県道7号線(枚方大和郡山線)真弓橋東詰め東へ。
まとめ
今回はこれで以上です。
あじさいは株を変えて6月中全般は楽しむことが出来るという事なので、お参りされた事のない方は特に、あじさい鑑賞がてら是非お参りしてみて下さい。