今回は大阪府にある『土塔』のご紹介です。
堺の街にあるこの謎の施設、今は市民憩いの公園と化している訳ですが、改めて見ると何だこれ感半端ないこの建造物を今回はご紹介していきます。
建物概要
ここは大阪府堺市
この建造物があるのは大阪府堺市。一見すると古墳のように見えるので、てっきり百舌鳥古市古墳群の一つなのかと思えてしまうところなんですが、ここは残念ながらというのかここは関係のない場所なんだそう。ただ、この辺りの地名が『大阪府堺市中区土塔町』となっている辺り、ここに昔からあったのだろうことは窺えるので、胡散臭い新興宗教の建造物などではないようです。
土塔スペックとか
- 創建:727年行基によって創建
- 外周:一辺53.1m
- 高さ:9.0m
元々この土塔は今もある近所の大野寺を建立した際に合わせて作られた『塔』なんだそうで、いわゆる三重塔とか五重塔とかと扱いは同じようなもので、ここは十三重塔として数えられます。
古墳でいう方墳のような形をしている塔は段々の部分は屋根、そのため一個一個は瓦で出来ていてその数はなんと6万枚にも及ぶ寄進によってつくられたもので平静21年創建当時の姿を再現したものなんだとか。
アクセスなど
- 住 所:〒599-8234 大阪府堺市中区土塔町2164
- 駐車場:あり
間口はかなり狭いですが、北側に駐車場があります。
外周散策
土塔は『土塔町公園』の中にあるモニュメントのような扱い。なので、この奇妙なモニュメントの脇で普通に市民は憩い、外周を散歩し、子供が遊んでいる姿を見ることが出来ます。
ぱっと見は古墳。西側から見てみましょう
古墳を西側から見てみましょう、多分こっちが見るときの正面のようで魅せるように整備がなされています。
ぱっと見は古墳でいうところの四角い方墳、でもこの一個一個が瓦で出来た土の塔。段々は土を盛って作られていたので、雨風で浸食されないように瓦で屋根と壁を作っていたようです。埋まっていた様子と合わせて見るとこれ全部埋まっていたことを考えると歴史のロマン的なものを感じさせられます。
完全に再現されているのはこの西側と南側のみで、北側は何だか植え込みのあるただの丘のようになっていますが、これはこれで何だか趣深い雰囲気が出ています。
今は手前にぐるりと柵がされていますが、階段になっている辺り昔は中に入っててっぺんまで登れたのかもしれません。
北側から埋まっていた時の断層が見えます
北側に回ると古墳でいう石室のように土塔がくりぬかれていて埋まっていた時の様子が残されています。
全然関係ないですが、奥の階段前の壁の染み、人の顔に見えませんか。
ミニチュアモデル
公園の傍らにはミニチュアモデルが設置されています。
完全に復元すると四面ともこの瓦屋根で覆われていたことがよくわかります。
まとめ
今回はこれで以上です。
何気ない珍スポットのつもりで訪れたんですが、思いのほかすごい場所だったのでほんと全力で謝りたいところです。残念ながら現在も残る大野寺を一緒に巡ることが出来なかったんですが、ディープな堺スポットとして押さえておくのもあり、なスポットです。