あけましておめでとうございます。
ブログを書き始めてから早いもので、今年3月で約2年(途中休み勝ちなところもありましたが)が経過しました。
アクセス数で平均200/日、累計10万アクセスをいつの間にかしらっと達成、ろくにお礼の記事も書かず黙々と日々食べたり、行ったりした場所の記事をひたすら書き連ねてきた当ブログですが、心の中ではいつも読んで頂いてありがとうという気持ちいっぱいでおりますので、この場を借りて改めてお礼申し上げます。
さて、何か正月らしいネタないかなと思い、今回は日本にある行事食を順番にまとめてみました、今回はその第1弾です。
行事に合わせて色んなものを食べる日本人
この記事を書いているのが正に元旦なので、昨日年越しそばを食べ、晩飯にカップラーメン、お正月の昼に年明けうどんを食べるという、平時ではありえないハイペースで麺類ばっかり食べている僕です。
そんな中、年越しそばは皆食べているものと思いますが、何で食べるのか知らないって人も多いんじゃないでしょうか、今回はそういったいわゆる行事食ってどんなものがあるのかを掘り下げていきます。
1月
年明けうどん
年明けに縁起を担いでうどんを食べる行事として、年越しそばの確固たる地位を妬み、創設されたイベント、それが『年明けうどん』です。
https://www.toshiakeudon.jp/より
見識の偏り具合が酷いですね☆
定義としては、うどんの白とかまぼこや梅干しなど赤い具を載せた紅白で以て構成したうどんで、これを年始から1月15日までの間に食べて無病息災の縁起を担ぐものとされています。
年越しそばに比べ突然言われ始めたイベントのように感じますが、発祥は2009年頃。
やっぱり最近できたもののようです。逆に創設から10年でこれだけ知名度を上げてきているのですから、うどん業界の頑張りは一目に値するとみてよいでしょう。
七草がゆ
お正月のお節料理にお雑煮というそこそこハイカロリーペースの食事がひと段落。優しく胃をいたわろうというイベントです。その一年の無病息災を願って1月7日に食べるのが習慣とされています。
歴史は古くて平安時代頃には既にあった習慣とされています。
『ちびま〇子ちゃん』の家では人参とかごぼうとか好き勝手なものが入っているそうですが、『七草』というのはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロと言う風に実はちゃんと決まっています。
ほぼ聞いた事のないような食べ物かすらわからない、名前の文字通り分類上は草のような野菜ばかりですが、最近は便利なもので七草がゆセットがしっかりと売っていますので、意味は分かんないけどとりあえず行事食のルールは守りたいという方はセットを購入するのがよいでしょう。
あと、七草がゆは名前の通りお粥です、元の味はありませんので作りすぎると後で後悔します。程々にしておきましょう。因みに当家では僕が勝手に味付けしてあさりとかも足すので、美味しく頂いております。
もはや粥ですらないよねそれ☆
鏡開き(お餅)
お正月と言えば、門松と共に必ず思い浮かべられる鏡餅。ただ門松と同様、飾られるお家もかなりレアとなってしまった、イメージだけ残る習慣です。
鏡餅は開く(割る)もので木槌などを使い叩き割るんですが、これは刃物で切る事は『切腹』を意味するという事でタブーとされていました。ゲン担ぎなので、イメージが大事とはいえ面倒な事この上ありません。因みにどう見ても餅を割っているんですが、『割る』もイメージがよくないので敢えて『開く』と言う言葉を使います。
鏡開きには割れ方を見て一年の豊作を占ったりといった占い神事の風習もあるそうです、今も昔も人は占いが好きなんです☆
と言う訳で、鏡開きが出来るのは飾り始めてから餅がカチカチに固まって、かつカビが生えるまでとされていて、お雑煮にしたり、お汁粉にして食べたりして一年の無病息災を願ったとされています。
2月:節分
豆まき
1月は3回も無病息災を願った日本人ですが、2月は願い切ったのか行事自体は一つしかありません。皆ご存知の節分です。
大体小学校でやるとやたら明るいポジションの先生か長男、部活でやると後輩、家族でやるとお父さんが鬼を演じさせられるので、僕は毎年毎年鬼ばっかりやっている気がします。
思う存分ぶつけられ、掃除までさせられるという鬼的には空しさと切なさと心暗さだけが残る行事です。
おっちゃんの回顧録は、この際どうでもいいんです☆
節分というのは季節の分け目と言う意味で、本来は立夏・立秋・立冬・立春四つとも指す言葉らしいんですが、江戸時代以降、この内の立春だけを指す言葉として使われるようになりました。これは旧暦の正月が立春辺りだったので、季節の分け目と同時に一年の切り替わりの時期でもあった事に由来します。
節分にまくのは当然豆ですが、この習慣は室町時代まで遡ります。古来から穀物には魔除けの力があるとされていて、また豆=魔目というそこそこ強引なこじつけも相まって、邪なるもの=鬼に豆をぶつけて邪気を払い、無病息災を願ったのが始まりとされています。
因みに、京都で豆まき神事が有名な神社はこちら。
www.aoimon.net豆は邪気を払う為にも使いますが、豆を『福豆』として、食べて開運や無病息災を願う習慣もあります。地方によりけりですが、最もメジャーなもので『年の数だけ食べる』と無病息災になるというものがあります。齢30を超えてくると当然30粒もの豆を食べる必要が出てきます。口の中の水分は全て持っていかれ、パッサパサになって食べるのは却って健康に良くない気もしますが、そこは言い伝え通りしっかりと食べ切りましょう。
恵方巻
近年社会問題に、というかどちらか宣伝しまくって流行らせて定着させた分、元を取ろうとするメーカーのどす黒い思惑が見え隠れする節分もう一つの行事食『恵方巻』。
関西では丸かぶり寿司と言う名前だそうですが、僕は関西住みにもかかわらず一度もそんな名前聞いた事がないので、恵方巻で問題ないかと思います。
この風習は発祥なのか定かではありません。いずれにせよ昔は静かな風習で、信じる人だけが静かに守っていたものだったんですが、寿司、コンビニ、デパート辺りが目を付け、さも大昔から全国で根付いていた習慣の様に吹聴したお陰で、今ではすっかり2月お馴染みのイベントとなってしまいました。
恵方巻の恵方と言うのは『吉方』とも言い、その方角に向かって行いをする事は何でもよいとされていて、その方角は毎年変わります☆
因みに恵方巻はその年の恵方を向いて無言で食べる、それがルールですが太巻き一本を丸かぶりするこの恵方巻、そもそも口のキャパを軽く超えている事が殆どなので、恵方さえ知っていれば、必然観衆は守れるという訳です。
3月
ひな祭り(桃の節句)
ちらし寿司・蛤のお吸い物
灯りをつけましょ~♪でおなじみ、女の子のお祭り『ひな祭り』です。
現在の暦に合わせると3月3日に桃の節句ってなんだかよく分からないですが、旧暦3月3日では現在でいう4月ごろだったそうで、その頃咲く『桃の花』に因んで桃の節句と呼ばれるようになったんだとか。
ひな祭りに食べるものの定番としてあげられるのがまずちらし寿司。
実は別にそもそものいわれはないそうです。ただ、卵、三つ葉、紅ショウガといった彩り華やかなことに加え、れんこん(穴が開いて見通しが利く)、豆(まめに働く)などこじつけ縁起の良い具材が祝いの席にふさわしいとしてひな祭りの定番になったんだそうです。
もう一つ、ちらし寿司と一緒に出てくる定番として『蛤のお吸い物』があります。
どちらもちょっと豪華な感じがして、この際特にいわれや慣習がなくても食べていたい万人に人気があるメニューです。
じゃ、普段から食べてりゃいいよね☆
蛤のお吸い物は、その貝殻が対となっているもの同士でないとぴったりとくっつかない事から夫婦円満の縁起物とされ、一生一人の人と添い遂げる事が出来るようにという願いが込められています。因みに当家では僕の都合で赤味噌をINするので、写真の様な透明な物にはなりません。
それ、お吸い物やないよね?
味重視、それが当家のルールです。
菱餅・ひなあられ
ご飯を食べ終わった後のひな祭りお菓子編。
菱餅って、ひな人形の飾りでは見た事あっても実際に食べた事のある人は少ないのでは
あんたんちが貧乏やからやない?
文字通り菱形のお餅が、緑・白・桃色の三重に折り重ねられた見た目には華やかですが、実際に食べてみると普通のお餅というがっかりメニューの一つだったりします。
貧乏人が憧れをこじらせるとろくなことがないわね☆
諸説ありますが、緑は「健康長寿」、白は「清らかさ」、ピンクは「魔除け」を意味するというのが有力です。最近は僕の心に抱く僕の不満が天に通じたのか、ういろう風に甘さがつけられていたり、ピンクをいちご風味にしてみたりとか企業努力がつぶさに見られるお菓子の一つでもあります。ここら辺はひなあられの色のバリエーションにも共通したものがあります。
白酒
甘酒と違い、白酒は大人の飲み物です(アルコール度10%程度)。女の子のお祭りにかこつけて大人もしっかり楽しんじゃおうという欲望が見え隠れする飲み物です。
言い方に一々とげがありますね☆
元々は桃の花びらをお酒に浮かべた『桃花酒』というものが定番だったようです。桃は邪気を払い、気力・体力の充実に効果があるとされる果物と言うより薬扱いされていました、そこら辺桃太郎にも表れていますね。
江戸時代に入り『飲めりゃそれでいいじゃん』と言う発想のもと、米麹から作られた粗濾しのお酒、これどっからどう聞いても『にごり酒』なんですが、これを飲むのが主流になったそうです。
子供の頃とても飲んでみたかったんですが、何故か理由も教えてもらえないのに飲めなかった魅惑の飲料です。
まとめ
とりあえず長くなりすぎてしまったので一旦締めです。
こうして並べていくと、昔からある習慣も最近できたものも流行らせたい人の思惑が見え隠れしている気も無きにしも非ずですが、そこは気にしないでおきましょう。
縁起というのはそれなりに背景があります。意外と不足し勝ちな栄養素を補う様に設定されているものも多いので、普段から栄養不足を感じている方は積極的に行事食に参加する事は健康の一助となる事も多いです。
とりあえず行事食は訳も分からず食べるより、言われやその時期に食べる理由などを理解して食べると面白みが拡がるかもしれません。