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まだまだあるよ行事食7~9月編

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やっと折り返しに差し掛かった行事食をまとめようコーナー。

前回は行事の少ない季節だった為、半分でっち上げたようなメニューが多かったこのコーナー☆

今回はその第3弾、7月~9月編です。

7月

サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ

七夕(そうめん)

笹の葉飾りを作り、短冊に願い事を書き、という夏の納涼イベントですね。
各家庭とか、学校単位で親しまれている夏の定番ともいえるイベントですが、仙台七夕まつりが有名。

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行事の由来は割とメジャーな織姫と彦星。二人とも勤勉でまじめな働き者で、天帝はそんな真面目な二人だからと言って結婚を許します。
だったんですが、晴れて夫婦となった織姫・彦星は夫婦生活が楽しかったんでしょう。
機織りを生業としていた織姫も、牛追いの彦星も全く仕事をしなくなったんだとか。

夫婦生活が楽しいとか本当に羨ましい限りです。

ただ、これに怒ったのは天帝。二人を天の川で隔てられた両岸に引き離し暮らす様にとされてしまいます。ただ一日、7月7日だけは天帝が二人が会う事を許してくれる日としてどっかから飛んできたカササギが橋をかけてくれるというのが七夕伝説です。
七夕の日に雨が降ると天の川は増水して会えなくなるという余計な処にリアル感を持つこの伝説が7月7日の節句の由来と言う訳ですね。

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行事食としてはそうめんが挙げられます。

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今さら行事で食べなくても盆の前後は毎日そうめんと言うご家庭もあろうかと思いますが、諸説あるものの七夕のそうめんは『織姫のように機織りがうまくなりますように』、今は機織りなんかしないので要は芸事ですね、何事も器用にこなせる子に成長しますようにという願いが込められているそうなので、しっかりと食べて芸事を磨くようにしましょう。

土用丑の日(うなぎ・しじみ)

夏バテにはうなぎ!イ〇ンやデパート辺りで見る夏はこれ一色です。

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土用丑の日というのは暦の数え方でのお話なので、例えば2020年は7月21日と言う風に毎年変動します。さらに土用丑の日はワンシーズン毎一回くらいの割合で巡ってくるので、年間5,6回あります。厳密に言うと7月・8月にある土用丑の日は『夏の土用丑』と言うのが正確なようです。
それはともかく、『土用丑の日にうなぎを食べよう』は今でこそ大手スーパーの物量作戦が功を奏し、すっかりうなぎをバッシバシ売りつくそうdayになり果ててしまいましたが、そんなうなぎの歴史は古く万葉集に記述があるほどなんだとか。
夏バテした体に滋養のあるうなぎを取り入れよう、そんな感じで本格的に広まったのは江戸時代に入ってから。火付け役はあのエレキテルの平賀源内と言うのが通説です。
今でいうところの週刊誌のようなものでしょうか『里のをだまき評』という1774年に出版された本の中で、平賀源内が「土用の丑の日に鰻を食べると滋養になる」と書いたところ、これが江戸でブームとなりかば焼きが売れるようになり、これが各地に広まったとされています。いわゆるステマですね。
過程はどうあれ、夏のバテやすい時期に豊富なビタミン類や鉄、亜鉛、カルシウムなどを含むうなぎを食べるのは理に適っているようです
そして、そんな中存在感ほぼ0ながら土用しじみと言うのもうなぎの裏で出回ります。
肝吸いなどが苦手な方はこれを機に、土用丑のうなぎを食べる時には合わせて『土用しじみ』のお吸い物と言うのもちょっとみたいでいいかもしれません。
ところで、夏の定番食として根付かせることに成功したうなぎ業者、最近では丑の日以外でうなぎがめっきり売れなくなってしまった為、上述の年5,6回ある丑の日全部をうなぎの日にしてしまおうというどす黒い計画を密かに計画中なんだとか。
ある程度リーズナブルなら食べる気にもなるんですが、ウナギのネックは何と言ってもそのお値段。そんな方はこちらの記事もご参照下さい。

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8月(お盆)

お盆です、夏のど真ん中。有難くお盆休みは頂けたとしても、暑くて動く事すらままならない、そんな季節です。

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8月13日~16日にご先祖様をお迎えして、しばらく現世に逗留してもらおうという聞き様によっては降霊術のようにすら聞こえてきますが、昔の人はご先祖様と仲が良かった、というか感謝の気持ちを持っていて、たまに帰ってくるんやからおもてなしをしようというのがお盆と言う行事のようです。

主人公はご先祖様で、ご先祖様は当然ものを食べる事が出来ません。
ですが、ご先祖様の供養をする行事の為、肉類を避けたり、精進料理を食べたりといったルールが存在し、併せてそんなにきつい縛りではないものの行事食が存在します。

白玉団子・おはぎ

現代人にとってお盆は墓参り行って終わり位にしか思っていないので、団子食べたりとかいう習慣自体馴染みがないかもしれませんが、シーンによって都合2,3回に分けて団子を用意します。

お迎え団子

まず13日、帰ってきたばっかりのご先祖様にまずお出しするのが『お迎え団子』。
たれやあんこの団子を6個以上、積み上げるなら四段20個以上が一般的なんだとか。
積み上げた団子って昔憧れませんでしたか?

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お供え団子

ご先祖様滞在中の14日にお出しする(お供えする)お団子を言います。
ゆっくりしてくださいね、という意味で出すんですがこちらは明確な規定はないようです。

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送り団子

いよいよお盆明けの16日にお供えする『お見送り用』のお団子が送り団子。

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一般的には、なにも付けない白いお団子がお供えものに適してします。

きゅうりとなす

こちらは食べるものと言うよりお供えするものと言う方が正しいんですが、キュウリと茄子で作ります。

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きゅうりは馬を模していて、早くご先祖様が帰ってきてくれるように、茄子は牛、帰りは出来るだけゆっくりと、と言った意味が込められています。よっぽどご先祖様に長い事居ててほしかったんでしょう。

落雁(らくがん)

お茶室に呼ばれた時なんかにたまに目にする砂糖で出来たお菓子です。

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言ってみれば砂糖を固めた砂糖の塊なんですが

ほんまに身も蓋もない言い方やな☆ 

今ではお供えするだけのもので食べ物という感覚がないかもしれませんが、砂糖が高級品だった昔は高級品として高い身分の人しか口にする事が出来ないとされていたもので、ご先祖様を敬う精神から高級なものをお供えするという考え方からお盆に落雁がお供えされるようになった、ご先祖様LOVEの精神からきています。

9月

重陽の節句(菊酒・菊の花)

9月9日にある五節句の一つです。

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この節句は、というか五節句の思想は中国から来ていて、中国では奇数の日は縁起が良いとされているんだそうです。一番数字が大きい奇数が重なる縁起の良い日と言う事で『重陽(菊の節句)の日』とされたのだとか。
この節句で食べるのは菊。

菊って食べ物やないやん?

と思う人も多いかもしれませんが、菊の花って食べられるんです、特に美味しくはありませんが。どちらかと言うと、食べ物としてではなく薬膳やそのまんま薬として口にする習慣があったらしく、今でも『食用菊』として、天ぷらや和え物など一部地域では食べる習慣が残っていたりします。

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中国ではこの菊の節句が広まったころから食用とされていたようで、菊を食べると長寿になれるという伝説まで残っているほど。
菊は通常摂取しにくいβ-カロテンや葉酸などを多く含みます。特に美味しくはありませんが、薬用としてサプリ飲むよりは健康的に足りない栄養素の補てんに良い食材と言えるかもしれません。

十五夜(月見団子)

十五夜のお月さんと言えば、やっぱこれですよね。

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いや、満月やろまず☆

一番わかりやすいイベントかもしれません。十五夜とは旧暦で数える秋の真ん中で一番綺麗なお月さま『中秋の名月』が見られる日を指します。(現在の9月中下旬、暦の流れによっては10月初め)
月が綺麗だからそれを眺めるイベント日という至極シンプルな成り立ちですが、その歴史は古く、平安時代に中国から伝わった文化で、以来日本に根付いています。昔から日本人はお月見が大好きだったんですね。
お月見の時の行事食、と言うかお供えは皆ご存知お月見団子とススキです。

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よくピラミッド型に積み上げてあるのをテレビなんかではよく目にしますが、実は数が決まっているんだとか。十五夜だから十五個、これは一番上の団子が霊会との懸け橋になると考えられていたから、という結構オカルトな事情含みだったりします。

お彼岸(ぼたもち)

おはぎとぼたもち、両者の違いすら微妙ですがお彼岸でお供えするのはおはぎだそうです。そもそも両者の違い自体があいまいで、ぼたもちがこしあん、おはぎが粒あんとする説、春の牡丹にちなんでぼたもち、秋の萩に因んだおはぎとする説、そこから派生した春に作るのは牡丹の様に大きなぼたもち、萩の花のように小ぶりなのがおはぎとする大きさによる使い分け説など様々、まあとりあえず旨ければ何でもよいという事で深い言及はこの際割愛します。

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おはぎがお彼岸にお供えされる事となったのには、その材料にあります。
あずきともち米は昔から魔除けの効果があるとされていて、邪気を払う食べ物として珍重されたのが始まりと言う事です。また、落雁もそうですが、今でこそありふれた調味料の一つ『砂糖』も、昔は高級品でした。そんな中々手に入らない砂糖を使ったおはぎがご先祖へのお供えとされたというのが定説です。

まとめ

今回も長くなってきたので、ここら辺で一旦筆止めです。
今でこそあんまり食べなくなった和菓子ですが、こうやって行事を紐解いていくと当時如何に珍重がられ、また基調だったのかがよく分かります。
ノンシュガー・カロリー0などがもてはやされ、つい敬遠されがちな和菓子たちですが、行事の日ぐらいは解禁して食べてみると美味しいと思いますよ。

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