今回はお酒のアテシリーズ『ハチビキ』のご紹介です。
10月の前半はまだ『暑い』を連発していたと思ったんですが、今は一気に寒くなり朝晩はコートが必要かなと思えるほどになりました。
さて、そうなってくると俄然楽しみになってくるのが『鍋物』の季節。今回はあまり見かけないお魚『ハチビキ』についてレポートしていきます。
どんなお魚なの?
ハチビキ・赤ちびきはスズキ科に属するお魚で、その特徴は外見も身も真っ赤なその見た目。真鯛のような綺麗な色目とはまた違う、正直言ってちょっとグロいアバンギャルドな第一印象を受けるお魚です。
『ちびき』という名前は血引、つまり身が血のように赤いというのが名前の由来なんだそうで、昔は見た目こんな感じのお魚をざっくりとまとめて『ちびき』と呼んでいました。ヒメダイのことを『本チビキ』と呼ぶのに対し、区別する意味でハチビキ・ニセチビキと呼ぶようになって、この呼び名が定着したんだとか。要は本チビキに対して中途半端な、とか偽のチビキですよという意味合いでつけられた名前だそうです。
今回もそろそろ店員さんに顔を覚えられるくらい通い倒している『街のみなと』で仕入れ購入してきました。
特筆すべきはその安さ。街のみなとさんで元々売り物を高いと思ったことがないんですが、一匹丸々買って1,000円(税別)です。
今回はこれを余すところなく使って美味しく頂こう計画です。
調理してみる
別名赤サバとか呼ばれているものの、これだけ赤いのに分類上スズキの仲間なので実は白身。その為か、または捌き方が上手なのか不明ですが臭みがないので、比較的誰でも楽しめるお魚になっています。
まずはお刺身で
やっぱり生食可のお魚を買ってきたんだし、まずは刺身でしょう。
『半身をサクにしてください』と言ったらこんなにありました。
肉厚で食べ応えがあります、しっかりした味わいはヒラマサとブリをいいとこどりしたような感じでしょうか。こういった魚にはやっぱり辛口。
何でも飲むやろ?
飲むけど取り合わせはやっぱり大事なんです。
お酒飲まない人はご飯にのっけてもOK。
シンプルに塩焼き
1mmも汚さない&ちゃんと洗う事を条件にグリルの使用許可が降りました。
切り身の量が最早業務用に近いレベルです。
身の赤いグロこの魚の特徴はやっぱり切り身の方が際立ちます。鰹に鱗が付いているようで何だか変な感じ。
身の旨味が十分感じられるので、味付けは塩のみで十分。
見た目の悪さから始め敬遠していた当家でも一口食べて評価は一変。6切れあったはずなのに4人家族(うち一人乳幼児)で僕の取り分は何故か一切れ。
喜んでもらえてよかったね☆
ちゃんちゃん焼き
見た目がサケに似ていたので
静脈血と朱肉くらい違う色してるやん☆
ちゃんちゃん焼きに。ちなみに、白みそはなかったので前回、飛騨旅行の際に買ったほうば味噌で代用。
やってる事はほう葉の上で焼くかホイルでつつみ焼にするかの違いなので、美味しくない筈がないですよね。
あら炊き
鯛以外のアラって正直あんまり使った事はなかったんですが、今回はしっかりと盛ってくれました。
折角なので大根と炊き合わせと思ったんですが、在庫切れの為、今回は手羽煮に。
身の味がしっかりしているという事は当然出汁も美味しいです。
海の傍で猟師のおっちゃんが作ってくれるスープみたいなええ出汁が採れます。
出汁を鍋に
本当は『ちびき鍋』をする予定で買ってきたちびきですが、ちびき祭りを催した結果、切り身が全部なくなるという事態に。
見事な無計画っぷりですね☆
しかし、あら炊きを作った際の出汁が残っていたので、改めてちびき鍋を製作。
勿論〆の雑炊付きです。
結果的にとはいえ、アラで採った出汁で鍋を作るという無駄に面倒なことをしただけあって、味は抜群。韓国のりとの相性も〇。
まとめ
今回はこれで以上です。
鍋はやっぱり日本酒と言うよりビールとかですが、塩焼き、ちゃんちゃん焼きなどはしっかりとした旨味と魚臭さがないので食べやすく、日本酒との相性も◎です。
多分見た目のせいもあって、あんまりいい評価を見ませんが美味しい魚です。あまり見かける事はありませんが、もし見つけた際は是非一度チャレンジしてみてください。