今回ご紹介するのは兵庫県の酒処『灘』を代表する白鶴酒蔵さん。白鶴と言う名前自体も勿論、代表する商品『まる』は例えお酒を飲まない方でもご存じのことでしょう。
今回はそんな昔から大勢の人に親しまれてきた白鶴酒蔵さんをレポートしていきます。
酒蔵概要
神戸を代表する酒処『灘』
ここは兵庫県の県庁所在地『神戸市』。海の玄関口にあたる灘は昔から漁業も人の往来も盛ん。そんな歴史から、京都の伏見、広島の西条と並んで日本三大酒どころと称される有名でかつ酒作りも盛んな場所。
灘の酒造組合には、ワンカップで有名な大関や、日本盛、松竹梅など知名度は全国区といえる酒蔵さんが軒を連ねる中に今回の白鶴さんは所属しています。
創業300年近い歴史を持つ老舗酒蔵
この白鶴酒蔵さん、創業者が酒蔵として産声をあげたのは1743年、実に280年前まで遡ります。以来この灘の地で戦争で工場を焼かれても、阪神淡路大震災でぶっ壊れても神戸を代表するメーカーとして立派に伝統を守り続けてきた酒蔵さんです。
歴史年表を見ていますと大正時代には酒蔵さんなのに、サイダーを商品化していたり、冷凍できるお酒を作っていたり、時代を少し先取りしている感が窺えます☆
今でも多くの庶民人に親しまれている『まる』一つとってもその歴史は40年弱。その歴史の深さが窺えます。
アクセスなど
- 営業時間:9時30分~16時30分
- 定休日:特になし
- 駐車場:あり
- 住 所:〒658-0041 兵庫県神戸市東灘区住吉南町4丁目5−5
入口は南側入り口からアプローチ、入ってすぐ右手に来館者用駐車場があります。
併設された工場では絶賛現役で製造がおこなわれているので、入口には守衛さんがたっています。やましいことがなければ何も恐れることはありません。
酒蔵見学
建物は今でこそ工場に併設された風情ある博物館といったところですが、その大きさにきっと驚くはず。
それもそのはずこの資料館、昭和40年頃までは主力の商品づくりを行う壱号蔵として絶賛稼働していた場所をそのまま改装したものなんだとか。
酒蔵の歴史をちょっと垣間見る
建物内部は一階の半分ほどがお土産品コーナー、もう半分と2階部分がかつての酒作行程の展示コーナーになっています。
こちらでは文字通りかつて現役だった酒作りに使う道具や主力ブランドの推移などを間近で見ることができます。
展示はそれこそお米の収穫という原料の部分から始まり、各工程ごとわかりやすくまとめられています。
各工程は詳細な説明は勿論、マネキンが実際の工程を行っている動作つきで解説がなされているので、とても分かりやすい。
見に行ってとても価値がありそうなのに何なのかよくわからない、博物館あるあるですよね。それを見事払拭した場所といえるでしょう。
他にもお酒が絡む日本の行事に関する解説もあったりと見どころは満載です。
お正月の屠蘇
結婚式の三々九度
ご神事のお神酒
春の花見酒
白鶴って、まるのイメージが強すぎてほかのお酒が全然想像できないんですが、歴史を紐解くとこんなにいろんなブランドがあるんだとか。
お土産コーナーは充実
さて、酒蔵にきて、しっかりと酒作り工程を見学して、でさようなら。そんな人いませんよね。
胡散臭いCMみたいやな☆
そう、みんな大好きお土産コーナーです。白鶴さんは場所柄車で訪問する方も多いらしく、運転者にはステッカーまで貼られて試飲ができないようにされてしまうわけですが
当たり前ですよね☆
運転しなくてもよい方は思う存分試飲を楽しむことも可能です。ちなみに試飲は無料なのものはもちろん、ちょっとがっつり目に試飲したい人向けに有料のものもあり。
がっつり飲む試飲って何??
売り物としては、贈答用のちょっと立派なやつから
家飲み用のお手軽品
従業員考案という今風のデザインのものまで多種多様。
ほかにも酒作りでは欠かせない酒かすを利用した粕漬のちょっと珍しい海鮮バージョンがあったり
どんなものなのか想像もつかないお酒のゼリーなんかも買えたりします。
あと、最近たまに見かけるようになったのが、化粧品。
きれいな水を使い成分を抽出するという工程が必要な酒造りと化粧品づくりは親和性が高いということなのかもしれません。
今回の戦利品
僕は当然ボッチ訪問なので残念ながら試飲はできません。
当り前よね☆
なので、試飲できる人より多く買う権利はきっとあるはずというわけで色んなものを買い漁ってきました。
白鶴 ひやおろし
まずはこの季節定番のひやおろし。
あっさり・すっきりとした飲み口は抵抗ない、一言で言い表すと超おいしい水。
雑な解説やな☆
するすると飲み進めてしまう魔性の逸品です、飲みすぎ注意。
灘の生一本
白鶴の、というより灘の酒造メーカーさんが一斉に発信する統一ブランド商品という位置づけだそうで。
2020年度「灘の生一本」(純米酒)統一ブランド商品 新発売 | 組合だより | 灘五郷
この取り組み、2011年からずっと続けられているらしく、今年でめでたく10年という節目を迎えるようです。
甲南漬け(ホタテ)
大体酒蔵さんで売っているお酒以外のものといえば奈良漬けと決まっていて、そしてもちろんこちらでも奈良漬けの取り扱いはあります。が、そんな普通のものを買っても面白みに欠ける
筆者の勝手な意見です☆
というわけで、酒かすを利用してホタテを漬けちゃったという、珍しくも魅力的な商品を今回は購入。
今回のホタテのほか、うに、つぶ貝の軽3種類が用意された粕漬がおいしくないはずがありません。
筆者が無知なだけで、灘の名産品として愛好家も多いご当地グルメというやつです☆
お酒のゼリー
クリスマスのシーズン、お父さんはケーキの食べ過ぎで少し食傷気味になるかもしれません。
食べなくてもいいんやで☆
そんなシーンにぴったりなお酒がこちら。
今の時期、自宅で楽しむのはもちろん、かわいらしいパッケージ(赤・緑2本ずつ)のものも用意されていて、クリスマスのちょっとしたお土産にもちょうどよい逸品です。
まとめ
今回はこれで以上です。
少々早口でまとめていきましたので、スケールが伝わらないかもしれませんが、しっかりと見て回れば小一時間はゆうにかかりそうなくらい規模が大きな記念館になっています。改めて白鶴『まる』以外のお酒を飲んでみたい、そんな方はぜひこちらでお好みの一杯を探してみてはいかがでしょうか。