今回は静岡探訪シリーズ第4弾『富士浅間神社』です。
静岡と言えば、言わずと知れた富士山(というと山梨県民は怒るらしいですが)ですが、是非とも富士山と神社のコラボレーションを見たい、そんな思いを叶えてくれる神社の一つとして訪ねてみました。
そもそもの成り立ちとしては、781年の富士山の噴火を受け、甲斐国主の紀豊朝臣が卜占の上建立されたのが起源とされます。そう、富士山はそんなつい1200年少し前に噴火していたんです。
何はともあれ、今回もそんな富士山と縁の深い富士浅間神社に一礼。
本殿まで
昔はどうかわからないですが、今は駅前にどでかいイオンを擁する富士宮駅前、駅から少し西に行った辺りでもう遠くからでも見える一の大鳥居、それが富士浅間神社のシンボルです。
神社の前は賑わいのある商店街なんですが、何気なくご参拝に訪れたこの日は、丁度お祭りやったようで、テントに人だかりにとごった返していました。
神社前の商店街を横切ると見えるのが二の鳥居、お祭りは人だかりができていましたが、境内は人は多いものの静かなもので、落ち着いて参拝が出来そう。
三の鳥居。
立派な楼門をくぐり、本殿は鳥居からまっすぐ一直線に進んだ最奥にあります。
境内散策
沸玉池
境内で最も印象に残るのは恐らくこの境内東側にある沸玉池でしょう。その名の通りこの池に流れるのは湧き水でその源泉は富士山からの雪解け水。
湧き水と呼ぶには結構な流量がありますが、水も冷たく夏でも周りとは別世界のような涼しい空間が広がっています。水汲み場の屋根はちょっと珍しい瓢箪の木の東屋になっていて、瓢箪の実?が鈴生りに成っていました。
水面は池というにはあまりに綺麗で、思わず見入ってしまう美しさです。
禊所というところもありました。
桜の馬場:流鏑馬像
この神社では5月の祭事で流鏑馬が行われる事でも有名で、その流鏑馬の像です。もろに逆光です。
鉾立石
拝殿前に縄囲いされた石があります、鉾立石です。大きな自然石の一枚岩で、この富士浅間神社と山宮浅間神社を移動する神事(明治時代まで行われていたそうです。)で神鉾のご鎮座する台座やったそうです。神様が二社を移動するご神事で、神鉾は神様の宿る神器やったと思料します。
御由緒・御朱印
この神社の御由緒は西暦110年。日本武尊東征の折、この地で『富士山を見るなら北側に見えるこの位置から』と仰せになったのを受け、建立されたのが始まりとされています。その後、781年の富士山噴火を受け、社殿が建立されました。
昔は、富士山(というか高い山全部そうらしい)に入山する事は禁忌とされていたそうですが、修験道の浸透と共にむしろ信仰の対象として富士山は神格化されていったそうです。富士山の山頂は勿論、各所にお社が構えられているのはそのせいみたいです。
この神社の御朱印です。
御祭神・ご利益
ご祭神とご利益を以下にまとめました。
木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
安産・火防・富士山の女神様です。瓊瓊杵尊の奥様ですが、浮気を疑われた姫は潔白証明の為、産屋に火を放った火中で出産するという中々壮絶な神様で、安産・火防はそこにちなむものでしょう。また、見目麗しい事から芸能、火中出産のお祝いとして父神の大山祇神が天甜酒(あめのたむざけ)を神々にふるまった事から親子で造酒の神様としても信仰を集めています。
彦火瓊瓊杵尊(ひこほのににぎのみこと)
天照大御神の孫神で木花開耶姫の夫。三種の神器をもたらした神様として有名で、此花咲夜姫と共に夫婦和合、夫婦円満の神様です。
大山祇神(おおやまづみのかみ)
木花開耶姫の父神様。瓊瓊杵尊に自分の娘、木花開耶姫と石長姫(いわながひめ)の二人を妻にと差し出したが、瓊瓊杵尊は美しい木花開耶姫だけを娶ったため、怒って石長姫の象徴たる長生きの部分を奪ってしまったという怖い神様。
本来は、あらゆる人の営みの発展を助けてくれる神様の為、商売繁盛、農耕、山林、鉱業守護、安産、夫婦円満と割とオールマイティに御神徳を授かることが出来る神様です。
アクセスその他
- 住 所:〒418-0067 静岡県富士宮市宮町1−1
- 駐車場:あり
電車の場合:身延線富士宮駅徒歩13分。
車の場合:新東名高速新富士インターチェンジから12分。
静岡有数の神社の為、神社の駐車場ほか近隣のコインパーキングも多数配置されているが、観光客も多いので注意。
まとめ
今回はこれで以上です。この神社ご参拝のコンセプトは神社のバックに富士山を、でしたが結果は。
晴れていたのに富士山付近だけ曇っているっていう、、、個人的にどうも富士山の鑑賞にはつくづく運がありません。本来ならこんな風に神社北東に山の稜線がはっきりと見えるそうです。
お天気にだけは流石に勝てないですからね。でもこれから秋に向かい紅葉も色づいてくる季節で、富士山の絶景をバックに紅葉を楽しむのは何より贅沢な鑑賞かと思います。