今回は草津市にある酒蔵さん『古川酒造』のご紹介です。
江戸時代には東海道五十二番目の宿場町として栄えたこの町は今でも滋賀県の交通の拠点。そんな草津の宿場と共に古くから伝統を守り続けている、それが今回の古川酒造さんです。今回はそんな古川酒造さんをレポートしていきます。
酒蔵概要
どこにあるの?
酒蔵さんがあるのは滋賀県草津市。
草津宿と言って江戸時代、東海道の宿場町でした。江戸から伸びる五つの街道(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)が整備され、江戸~京都を結ぶ道として整備されたのが東海道と中山道でした。
東海道は今でいう海側の静岡、中山道は長野辺りを突っ切るルートやったんですが、この一度別れた道が再び合流する地点がこの草津だったという訳です。つまり江戸から来た人はいずれにせよここを通らないと京都に行けなかったんです。
品川宿に始まり、東海道沿いに整備された五十三の宿場町はどこも活況でしたが、上の事情もあって当時は特に重要視された宿場町だったそうです☆
現在も名神高速と新名神高速が別れる交通の要衝ですが、昔は昔で違った意味での交通の要衝として栄えていたという訳です。
お店があるのはそんな草津宿の中心地『草津宿本陣』から西進、京都⇒江戸へ参勤交代する殿様がこぞって旅の無事を祈ったとされる『立木神社』から更に少し西へ入った辺り、今ではすっかり静かになった街道の名残なのか古い町並みの残る辺りにあります。
どんな酒蔵さん?
明治以前からこの宿場町草津で酒造りを受け継いでいるという酒蔵さん。その歴史はお店の佇まいや、店内に飾られている昔の酒造りの道具からも窺い知ることが出来ます。
お酒の主力ブランドは天井川。
『天井川』と言う名前自体は、河川の氾濫などによって川底に土砂が溜まり、その結果堤防の外にある低い土地よりも川底が高くなってしまった川を言うんですが、これはこの酒蔵の近くを流れる『草津川』が正にその天井川だった事に由来するんだとか。
商品ラインナップ
みずかがみや粉吹雪など米の種類や醸造の仕方による違いはあるものの、基本的にここのお酒は『天井川』一筋。
今回はその中でも少しアルコール度数を高めに作っているというこちらをチョイス。蔵元さん一番のお薦めです。
日本酒らしい基本的な甘味は感じられるけど、すっきりとして飲みやすいお酒。度数が強めと言うだけあって、甘さの中にも口の中をカァっと熱くするものがよく感じられ、一粒で二度おいしいならぬ三度四度と美味しさを嚙み締められるそんないいお酒です。
アクセス
営業時間:9時30分~18時30分
定休日:日曜日
駐車場:あり。
住 所:〒525-0053 滋賀県草津市矢倉1丁目3−33
滋賀県草津市内国道一号線『矢倉中央』交差点を北西へ。曲がる箇所がわかりにくいので注意、向かいに数台分の駐車場があります。
まとめ
今回はこれで以上です。
草津は観光と言うと余りメジャーな方ではありませんが、この酒蔵から東へ草津宿本陣まで当時の街道の雰囲気を残す観光の穴場と言える場所。また、この酒蔵に負けず劣らずの名蔵『太田酒造』も近く。
日本酒好きにも歴史好きにも『渋い』そう言わしめるような場所です、古川酒造と『天井川』一度お試しください。