今回ご紹介するのは生田神社です。主祭神の稚日女尊(わかひるめのみこと)は機織りで神服を織る神様で、糸を依る事から人と人を結ぶ縁結びの神様として地元のみならず沢山の信仰を集めていて、神前結婚式でも人気の高い、神戸を代表する神社と言えます。
では今回は神戸で縁結び、生田神社に一礼。
入口から本殿へ
兵庫の中心地三宮。駅の繁華街から伸びる北西の先に見える鳥居、それが生田神社の入口です。木の鳥居の奥に朱の鳥居。そして楼門がそびえます。
楼門をくぐるとすぐにこのご拝殿、奥に本殿が鎮座しています。神前結婚式の式場としての人気も高いので、本殿前は整然として清潔感に満ちているのがとても好印象。
境内散策
生田の森
本殿裏には豊かな緑を湛える森があります。生田の森といいます。参拝客、とりわけ女性はこぞってこの森に流れていくんですが、目的地はここ。水占い。生田神社のご利益は縁結び、その上この水占いはよく当たると評判の為、皆順番に占いの紙を水に浸しては一喜一憂していました。占いであってまじないではないので、必ずしも良い結果が得られるとも限らないんですが、『よく当たる』占いの結果が良ければ勿論嬉しいものでしょう。
この森というか、境内が水を湛える神社なので夏の暑い参拝でしたが、川のせせらぎが、森を通る風が少しの涼を運んできてくれます。
個人的に気になったのが、下の記述。
この生田神社、うどんにおせちにつまみに大活躍するあのかまぼこ発祥の地なんだそうです。起源も驚きの西暦201年、鉾に魚肉塗りつけて焼いて食べたからかまぼこなんだそうです。何か急にうどん食べたくなってきました。
摂社『生田森坐社』。森の恵み転じて、安産・万物の成長にご利益がある神社。
稲荷神社
本殿右奥、生田の森の隣には稲荷神社があります。
何回か書いてるかもしれないですが、この朱の鳥居が連なる奥に社が見えるこの景色、色んな神社がある中一番好きです。幾何学的な美しさと別世界への入口のように見えるいわば物理的・超自然的この普段あまり相いれない二つの要素が融合している感じにいつも引き込まれそうになります。
楠木のご神木
稲荷神社の手前にはこの神社のご神木が立っています。
この太さ、圧倒的なボリューム感に圧倒されるこのご神木、一度第二次大戦の折、空襲で焼け落ちたそうです。でも、その木の生命力によって、新たな幹が伸び今の元気な姿が今日に残っているというお話です。
木の生命力に驚かされる他方、戦災で苦しむ地域の方にとって復興に向けた心の支えになったんだろう事が伺える、色んなことを考えさせられる木です。
梶原の井
別名かがみの池と言われるこの井戸。
源平合戦の折、梶原景季(かじはらかげすえ)がこの井戸水を汲んで神社に武運長久を祈願したそうです、以来この井戸は必勝祈願のパワースポットなんだそう。
弁天様・弁天池
この神社のもう一つの顔がこの弁天様。神戸七福神巡りの一社としての市杵島神社があります。芸能の神様としても七福神の紅一点としても信仰も人気も厚い神様で、そのお社の周りには必ずと言っていいほど池があり、この神社も例外ではありません。これは、弁天様は河川の神、つまり水の神やという信仰から来るみたいです。
生田神社は縁結びの神社ですが、弁天様は『やきもち焼き』なので、カップルで参拝すると別れさせてしまうという説をよく聞きます。ですが、これはどうも後付けの俗説、しかも特段の論拠も根拠もないものなんだそうです。なので、カップルでご参拝を予定している方は気負いする事無くお参りすれば良いようです。
↓はこの神社で頂ける弁天様の御朱印。
御由緒・ご利益
御由緒
この神社の御由緒は日本最古の一つとして数えられるほどに古く西暦201年、三韓遠征の帰り、神戸港から進まなくなってしまった船について占った結果、ここのご祭神である稚日女尊がここに残りたいと言っているとされた為、ここにお社を築いたのが起源とされています。
ご利益
この神社の主祭神は稚日女尊(わかひるめのみこと)。この神様は、神服を織るのを生業とする神様で、ご利益はその機織りの糸を紡ぐという事から人と人の縁を紡ぐに転じ、縁結びの他夫婦和合にもご利益があるとされています。つまり、こちらの縁結びのご利益が得られた方々は同時に夫婦和合も得られるという末永く仲睦まじくを願うカップルには正にうってつけの神社と言えます。どっかの伝説の木のようですが、この人と結ばれたい、本当にそう思う相手と、その仲を祈念する場所としては迷わずここを選ぶのがよいでしょう。
アクセス
- 住 所:〒650-0011 兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2−1
- 駐車場:あり
電車の場合は阪急・阪神・JR三宮駅から徒歩3~5分、駅舎が広いのですが西側の沿いにあります。
車の場合は阪神高速生田川インターから約10分。
まとめ
縁結びは勿論のこと、七福神巡りの一社としても自然に触れる場としても幅広く楽しみ方が浮かぶ神社です。神戸に参拝の際は是非観光計画案に組み込んでみましょう。