今回ご紹介するのは日本三大戎の一つ『今宮戎神社』。
商売の神事『十日えびす』は恵比寿様をお祀りする神社のどこででもにぎやかに営まれますが、やっぱり商人の町『大阪』にある今宮戎神社は一際別格。
普段はそれほど混雑する神社でもありませんので、この時期にしっかり予習。
というわけで今回はそんな今宮戎神社に一礼。
神社概要
大阪のえべっさんとして昔から親しまれる日本三大戎の一社、『日本三大』とは言うものの、京都・大阪・兵庫の近畿三府県に全部揃っている関西人にはかなり馴染み深いえべっさんの中でも商人の町というだけあって十日えびすにはものすごい賑わいを見せる神社です。
この神社があるのは通天閣の西
この神社があるのは大阪市。通天閣の西、最寄り駅は今宮戎駅&恵比寿町駅と大阪市内でも有数のごちゃごちゃした界隈です。串カツ食べるなら、とかたこ焼きを食べるなら、とか他府県から見た大阪らしさを感じるならもってこいの地域とも言えます。
おっちゃんは食べることばっかりですが、大阪の象徴『通天閣』や『天王寺公園』などがあるなんだかんだ言って大阪人が大好きなエリアです☆
創建の歴史とか御由緒とか
この神社の創建は600年、聖徳太子が四天王寺を建立する際に西方の守護社として建てられたのが始まりとされています。
豊臣秀吉が大阪に政治基盤を置いた時代から大阪は商業の町として発展し、それにつれてこの神社も厚く信仰されるようになります。秀吉の臣下の片桐且元が普請し、境内を修復した歴史もあります。
江戸時代に入るといよいよ大阪=商人の町の性格を深めていきます。この頃から恵比寿神社の代名詞『十日えびす』も一層の賑わいを見せるようになります。
現在では、9,10,11日の十日えびす開催期間中に述べ100万人も人を集める人気の神社です。
御祭神・ご利益
御祭神は主祭神が2柱。
- 天照皇大神
日本で一番に信仰されている神様です。太陽神の性格も併せ持ち、天岩戸に隠れてしまった際に日本は一日中夜になってしまった神話はあまりにも有名な神様です。
ご利益は一応農耕神、太陽神と言われていますが、全知全能の神様の位置づけなのでご利益は恋愛とも金運上昇とも言われます。要はなんでもありの万能神です。
- 事代主命
恵比寿様と同一神ともされる神様です。
右手に釣り竿、左手に鯛を持つおじいちゃんの姿が一般的な七福神の一神。『商売繁盛笹もってこい』の掛け声の通り、商売繁盛の神様としてはいちばん有名な神様です。
- 素盞鳴尊
天照大御神の弟神に当たる神様。荒ぶる神様代表格で、天照大御神が天岩戸に隠れてしまった原因を作ったお騒がせの神様であると同時に、八俣の大蛇退治の英雄的な面もあります。ご利益は厄除け、学問上達、縁結び。
- 月読尊
天照大御神、素戔嗚尊と兄弟姉妹にあたる神様。よく女神のように描かれることが多いですが、一応素戔嗚尊の兄神様にあたります。
月の化身で夜を統べる神様で、天照大御神と対をなします。
五穀豊穣や家内安全の他、月の神様ということで占いの神様としても知られています。
- 稚日女尊
機織りの神様で素戔嗚尊が逆剥ぎにした馬の革を機舎に投げ込んだところびっくりして持っていた梭(機織りに使う糸を紡ぐ道具)で傷つけて亡くなってしまったという神様。
ご利益は健康長寿、ファッション、祈雨。
アクセスなど
- 住 所:〒556-0003 大阪府大阪市浪速区恵美須西1丁目6−10号
- 駐車場:特になし。
大阪のど真ん中にある神社なので境内駐車場に期待はできませんが、近隣のコインパーキングは探せば何とでもなります。
境内散策
十日戎の時期は境内を埋め尽くす人の群れが出来る神社境内ですが、普段はごくごく静か。大阪のど真ん中で北側には阪神高速なんかが走っているロケーションで静まり返る境内はかなり独特な雰囲気を醸し出しています。
御本殿・ご拝殿
境内の中心にあるのがこのご拝殿と御本殿。ご利益は変わらないので、この閑散とした時期に存分にお参りするのが吉。
裏参りは忘れずに
恵比寿様のというか大阪の神社に多いのが裏参り。これは本殿裏側にあるもう一つの拝所にお参りすることを指します。
元々えべっさんは耳が遠いことで知られています。その為、本殿にお参りした後、裏側に回り、もう一度お願いをします。耳が遠い神様に『ちゃんと聞こえましたか~?』と念押しをする意味合いがあります。我が強い大阪商人らしい風習ですが、二回お願いしておけばまあ間違いはないでしょう。
御朱印
御朱印は本殿左側の社務所で頂けます。えびす大神の文字と恵比寿様のシンボル『鯛』の朱印が特徴的。
お守り:福小判
この今宮戎神社では『福小判』というお守りを授かることが出来ます300円。
お財布に入れておけばお金に困ることはなくなるというもので、この神社を参拝の際は合わせて覚えておきましょう。
まとめ
今回はこれで以上です。
商売繁盛の為に今宮戎神社参りとかもうベタ過ぎると思う人もいるかもしれませんが、それでも商業の町として発展し、街から色んな成功者を排出し、その成功を少なからず見守ってきたこの神社は商売で成功を目指す人なら一度はお参りしておいて損はありません。