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中に入って登って観察できる『黒塚古墳』

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今回は奈良県にある『黒塚古墳』のご紹介です。
古墳といえば、宮内庁治定の〇〇天皇の陵墓とかそういうのが多い中、この古墳の被葬者ははっきりしていません。その代わりこの古墳、墳丘に登れるんです。
では、今回はそんな黒塚古墳に一礼。

古墳概要

古墳所在地は奈良県天理市

この古墳があるのは奈良県天理市。山の辺の道という奈良県の東の山裾を散策するコースがあるんですが、そこでいうところの南コース。

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石上神宮を出発地点として大神神社をゴールとする散策コースなのでちょうど中間地点に、この古墳はあります。近所には花の寺として親しまれる長岳寺や第10代天皇にあたる崇神天皇陵なんかもあり、奈良散策をする方がだいたいここでしっかりと腰を落ち着けて巡る一帯なんだそうです。

古墳の大きさなど

古墳に関する情報はこんな感じです。

  • 形状:前方後円墳
  • 墳丘長(縦):130m
  • 墳丘長(横):72m
  • 墳丘高:6m
  • 建造時期:4世紀初頭
  • 被葬者:言及なし

現在はこの古墳を中心に『柳本公園』として整備され、地元の人の憩いの場所となっています。散策には北西にあるコンビニ裏に駐車場も用意されているので、付近の散策ともども車でも気軽に散策できるよう整備されているのが嬉しいところです。

いざ散策

現在は公園なので取り立てて入り口というものがあるわけではないんですが、南側に一際自己主張の強い看板が出ています。

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前方部に比べ後円部が一際高く造られているのが特徴的で、室町時代にはこの丘のような形状から城郭として大きく手が加えられているとのこと。

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周濠をゆっくりと散策

長さ130m、周濠を含めた外周は600m前後といったところで、散策にはちょうど良い長さです。

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壕の水はちょっと濁っているものの柵が張り巡らされた宮内庁管轄の古墳と違い、公園として整備されているので古墳の形状までくっきりと見て取れるので観察し甲斐があります。

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古墳の中で一番高い場所まで

後円部は3段造りになっていて、前方部との段差が激しくなっています。

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登りきった先には発掘された石室のスケールモデルが再現されています。

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陵墓が造られる被葬者は皇族かそれに準ずる人が葬られる事が多く、埋葬品も当然高価。その為盗掘にあったり、後世に土地改良などをされる過程で出土品は少なく、またあったとしても保存状態があまり良くなかったりするらしいのですが、この古墳からは埋葬当時に近い形で副葬品が出土した事から学術的にかなり貴重な古墳として扱われているそうです。

黒塚古墳展示館

古墳のすぐそばには展示館があります。

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中では出土品の三角縁神獣鏡33面、画文帯神獣鏡1面、鉄製刀剣類のレプリカを展示しているほか、実物大の石室が展示されていて古墳のスケールの大きさをじっくりと堪能できます。

www.city.tenri.nara.jp

まとめ

今回はこれで以上です。
こちらには古墳特有の太古の皇族の所縁という風なネームバリューはありませんが、普段柵がされて、しかも周濠の内側にある墳丘部は木々が生い茂っていて、正直どんな形なのかすらわからない古墳と比べると実際に回りを歩いて墳丘に立って、登って石室の大きさなどを目で見ることが出来ます。他ではなかなか出来ない貴重な体験が出来ました。

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