大阪にある古墳の特徴の一つとして『古墳の周りは全部住宅』というのがほぼほぼ当てはまります。何と言っても日本第2の都市に数えられるだけあって、余っている土地などないようで、古墳こそしっかり原型をとどめているというより、よくこれだけ建物建てた中で宅地造成されたりしなかったなと逆に感心させられるくらい、周りは建物で埋め尽くされています。
今回ご紹介するのはそんな中でも珍しい、古墳周りが公園として整備された峰塚公園と、峯ヶ塚古墳・小口山古墳です。
古墳概要
古墳があるのは大阪府羽曳野市
この公園(古墳)があるのは大阪東部の街『羽曳野市』。百舌鳥古市古墳群という名前の通り、『古市』という大阪東側に位置する古墳群の中の一つです。
峯ヶ塚古墳
公園の東側にあるのが峯ヶ塚古墳。しっかりと外濠も残っている前方後円墳です。
- 名 称:峯ヶ塚古墳
- 形 状:前方後円墳
- 墳丘長(縦):96m
- 墳丘長(横):74m(方墳部)
- 墳丘高:10.5m(方墳部)
- 建造時期:6世紀初頭
- 被葬者:不明
現存する壕の外側にもう一つ壕が存在していた事がわかっている古墳。
古墳建造は大体7世紀ごろまでだったようで、6世紀は古墳時代としては終盤に当たり、造られる古墳も縮小傾向にあったようですが、そんな時代背景にあってこの100m級、二重の壕も考え合わせれば160mにもなる墓域を誇るこの古墳は異例。被葬者ははっきりしていないものの、それだけ被葬者が強い権力を誇っていたことの裏付けにもなります。
小口山古墳
- 名 称:小口山古墳
- 形 状:円墳
- 墳丘径:30m
- 建造時期:7世紀後半
- 被葬者:不明
公園の西側、にあるのがこの小口山古墳。ものすごく大きそうに見えるものの、円墳で30m程度ということから丘の上部分に乗っかった帽子のようなものと考えるとイメージしやすいかもしれません。
古墳散策
古墳は峰塚公園という大きな公園の敷地内にあります。
峯ヶ塚古墳
北側から入ってすぐ見えてくるのが峯ヶ塚古墳。
柵がされているので、古墳を登ることはできませんが
壕を巡りながら眺めて歩くことができます。
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小口山古墳
公園西側にある小高い山のようになっているのが、もう一つの古墳『小口山古墳』。
古墳はこの階段を登りきった先にあり、イマイチどこからが古墳かわからないのが難点です。
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登りきった先に円形の柵のようなものがあるので、ここが古墳の中心と考えてよいのでしょうか。ちなみにこの場所から南一円、羽曳野市を一望することができます。
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一方で更に奥へ進む道もあり、やはり依然としてはっきりと古墳本体を特定するのは困難です。
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まとめ
今回はこれで以上です。
ゆっくりと見て回ることが出来る古墳は実はそれほど多くはありません。大阪の古墳は特に住宅密集地にこつ然と現れる古墳たちをゆっくり眺めるスポットは限られている、それどころか傍目から見たら最悪不審者に見られることもあるかもしれません。
そんな中でここは公園として整備されている数少ない古墳を堂々と巡ることが出来る貴重なスポットです。思う存分巡ってみて下さい。