今回は長岡京市にある『長岡天満宮』のご紹介です。
『長岡京』って教科書でも聞いた事があるかと思います、784年に平城京から遷都されたものの、わずか10年で再び遷都されることとなったいわば幻の都。
今回はそんなかつての都長岡京にある長岡天満宮に一礼。
神社概要
神社があるのは京都府長岡京市
この神社があるのは京都府長岡京市。淀川の北側にある大阪との境にある町です。
冒頭でも紹介した通り、『長岡京』といってかつての都がおかれた由緒正しい街であるほか、大河ドラマでお馴染みになった明智光秀の娘ガラシャが盟友細川藤孝の嫡男忠興に嫁いだ地、また本能寺の変の後に羽柴秀吉と対峙し山崎の戦いを経て、道すがら落ち武者狩りにあうまでの間滞在したという何かと明智家と縁が深い土地柄でもあります。
今日は京都・長岡京市にある勝龍寺城。 長岡京といえば数十年だけ都が置かれた場所として教科書でもお馴染みですが、同時に天王山と呼ばれる羽柴VS明智が戦った『山崎の戦い』のほど近くという事で、明智光秀ゆかりの地を巡る上で欠かせない場所、それが[…]
ここは菅公が詩歌管弦を楽しんだゆかりの地
天神さんこと菅原道真公をお祀りする天満宮、と天満神社。学業の神として日本で一番有名で、かつ一番親しまれている菅公はそれこそ全国数多でお祀りされています。日本三大天神(北野、大宰府、防府)をはじめ、菅公に縁の深い土地から全く関係ない場所でもお祀りされているいわば神様界のスーパースターです。
この神社はそんな菅公が在原業平らと共に詩歌管弦を楽しまれた場所で、大宰府左遷の際もその時を思ってここでの思い出を名残を惜しみ、公自作の木像をお祀りしたのが興りとされています。
創建不詳
神社に残るお話からすると菅公の死後まもなくということになるはずですが、創建は不詳です。神社として成立したのはということなのでしょう。はっきりその存在が明らかとされているのは応仁の乱。戦火に巻き込まれ、社殿が焼失。その後再建されたという事なので、少なくとも600年程度の歴史はあることになろうかと思います。
ご祭神・ご利益
ここは天満宮なので、ご祭神はもちろん
- 菅原道真(天神様)
ご利益も当然、受験シーズンにはぜひとも肖りたい学業成就です。
菅公は非凡で多彩な才能に恵まれていましたが、同時に努力の人としても知られていて、当然ここでお願いしただけで臨んだ結果が得られることはありませんが、頑張った人にはちゃんとご利益を授けてくれる神様なので、大事な試験前には忘れずにお参りするようにしましょう。
アクセスなど
- 住 所:〒617-0824 京都府長岡京市天神2丁目15−13
- 駐車場:あり
境内東側の道から路地を抜けた先にあります。道に差し掛からないと鳥居が見えてこないので、徐行で進みましょう。
境内散策
この神社の境内は、社殿、庭園、梅林のエリアがあってかなり立派な造りになっています。合格祈願に来られた方はまず境内に座っている牛たちを忘れずになでにいきましょう。
表参道と八条ヶ池
神社入り口には府道からもよく見える大きな鳥居、そしてその奥に広がる八条ヶ池があります。もともとは江戸時代に造られた灌漑用のため池だそうですが、1kmある外周には桜やつつじなど四季折々色んな花が咲き誇る地元の人たちの憩いの場にもなっています。オフシーズンは殺風景ですが、池面に青色が映り込んだりしていて、これはこれで綺麗です。
本殿・拝殿
境内を進んだ奥にある一際鮮やかな社殿がこの神社のご拝殿です。
天満宮としてだけでなく花の神社としても名高く、混雑というほどではないものの、いついっても参拝客の途絶えない神社です。あと、天満宮ならではというべきでしょうか、橘と桜がある位置に梅が植えられていて、ちょうど拝観時が見ごろでした。
梅林
天満宮で花を愛でるといえばやっぱり梅です。菅公が梅をこよなく愛する人だった事にもそんな菅公に愛されるあまり菅公を追って大宰府まで飛んで行ってしまった飛梅にもちなみ、どこの天満宮さんも程度の差こそあれ境内には梅が綺麗に咲き誇ります。
こちらには境内とは別に綺麗な梅林が整備されていて、色合いの薄い冬の時期に白や、紅、桃色の綺麗な花を咲かせ、参拝客を楽しませてくれます。
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庭園
神社の境内にはもう一つ紅葉の名所として有名な「錦景苑」という庭園があります。
紅葉時期がメインの場所なので、普段はこんな感じですがこれはこれで散歩にはいいかもしれません。
まとめ
今回はこれで以上です。
この神社は梅から始まり、桜、つつじ、もちろん紅葉も楽しめるという年中何かしらの見どころがある場所でもあります。たとえ時期を少し外してしまっても、菅公がかつて詩を楽しんだとされるこの場所をゆったりと散歩しながら当時に思いを馳せるというのも贅沢な時間の過ごし方として良いかもしれません。