あけましておめでとうございます、なんだかんだ当ブログも今年ではや3年を迎えようとしていますが、これも読んでくれている皆さんがいる。これにつきます、どうか今後ともよろしくお願いいたします。
さて、今回年始一発目の記事という事で、昨年を振り返ってみてみようと思いこの記事といたしました。
ならぬことはならぬものです。
大河ドラマを毎年ご覧になっている方はピンとくるかもしれません。『八重の桜』で有名になった一節。会津藩の中で伝えられる什の掟というものを訓示していたそうで、ならぬことはならぬものです、はこれらを総括する位置づけの言葉として添えられています。
一、年長者(“としうえのひと”と読む。以下同じ)の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬならぬことはならぬものです。
最後に添えられるとしっくりくる気がしませんか。
個人的に関西弁に置き換えるともっとわかりやすい気がします。
あかんもんはあかんねん
法治国家なので違法行為がダメなことは言うまでもありませんが、じゃあ法を犯さなければ何しても良いのか。コロナでみんな困っている中、正にこの言葉がしっくりくるような出来事が多く見られた一年だったと思います。
鬼滅の刃ブーム
新型コロナ蔓延による暗いニュースばっかりが続いた一年の中で、唯一といってもいい明るいニュースがこれだった気がします。個人的にも長男がドはまりしていて映画、アニメ、コミックと大いに楽しんでいます。
さて、今年に限った話でもないかもしれませんが、多くの人の目に触れることになっただろう一種の社会現象がありました。買い占めと転売です。
大人気でとどまることを知らない『鬼滅の刃』。
今回は僕がそのコミックスを全巻揃えるまでのストーリーです。
konoha
いつもにも増して、どうでもいい雑談ですが宜しければお付き合いください☆
大人気鬼滅の刃
今年に[…]
これは実体験に基づくところなので、ある程度事実な一方で地域による差はあるかもしれませんが、直面した人も多かったんではないでしょうか。
今年に入り、多分表面化したのは映画上映が始まってからでしょう。鬼滅の刃の人気はさらに拍車がかかるようになりました。メディアへの露出も増え、今まで鬼滅の刃というか漫画・アニメに興味がない層にまでその名前が知られるようになりました。
そこで起こったのがコミックスの在庫切れです。報道を拝見するにどうやらこの在庫切れはコミックスに限った話ではなく、鬼滅の刃関連グッズで人気が出そうなもの、限定商品などは集中的に狙われて、その憂き目にあっているようです。
これはさざ波のようにいつの間にか顕在化しました。書店店頭はもちろん、正規のネットショップは軒並み在庫が突然なくなりました。そして代わりに現れたのが定価の倍額近いネットへの出品です。
多分転売を考える人たちは頭がよいのでしょう。皆の行動を少しだけ先を読んで先手を打つ、これをもっとほかのことに役立ててくれればいいのにと切に思います。
これは一概に転売者による買い占めと断ずることはできません。読者が一気に増加したのもそれはそれで事実だと思います。ですが、少なくとも人気商品の品薄を狙って必要以上に商品を購入し、高額の値段をつけて転売していることは確かでしょう。
現在に至ってコミックスの在庫不足は順次解消されていっているようですが、出版社にしてみれば、在庫不足は避けたいところ。ましてその原因がネットで高額転売するために買い占められたせいで読者の手元に届かない、なんて事態は望んでいないことでしょう。まして売れ残り覚悟で大増版なんていうのはできればしたくないはずです。
高額の転売というのは直結して違法にはならないそうです。まして今回のような生活必需品でも食料品でもないものであれば猶更です。
ですが、確実に出版社に迷惑をかけていることは相当程度確かなわけで、読みたい人が定価で購入できないというのもおかしいと思えませんか。
これをなんというのか、正にならぬことはならぬものですという言葉がぴったりではないでしょうか。
あおり運転厳罰化
なるべくしてなった、というかやっと施行されたというのが正直な印象ですが、マスコミでもよく見かけるとても正気とは思えない車の走行をする人たちがいます。
元来、定義があいまいだったあおり運転が厳罰化されるにあたり、その行為も明確に定義されるようになったようです。
(1)車間距離を極端に詰める(車間距離不保持)
(2)急な進路変更を行う(進路変更禁止違反)
(3)急ブレーキをかける(急ブレーキ禁止違反)
(4)危険な追い越し(追越しの方法違反)
(5)対向車線にはみ出す(通行区分違反)
(6)執ようなクラクション(警音器使用制限違反)
(7)執ようなパッシング(減光等義務違反)
(8)幅寄せや蛇行運転(安全運転義務違反)
(9)高速道路での低速走行(最低速度違反)
(10)高速道路での駐停車(高速自動車国道等駐停車違反)
一発で免許取消し!「あおり運転」が厳罰化! | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
どうでしょう、人によって当然と思う方もいればケースバイケースと思う方もいるかもしれません。何より、煽られている側は怖くて仕方がないかもしれませんが、煽っている側にしてみれば全くそんな気はないかもしれません、また自分の行為は間違っていないと思っている方も少なからずいるかもしれません。
ですが、やはりどんな事情があれど相手に恐怖を与えてしまうような行為は慎むべきでしょう。現に上述の行為は全て直接的な被害を加えないいわば威嚇、脅しの行為だったため、これまで取り締まりやルール制定が難しかったのだと思います。
法律として明文化されていなくてもならぬことはならぬものですと、冷静になれば誰だってこれらがあかんことだとわかりますよね、可能なら法律制定などなされることなくこれら行為が撲滅されるのが一番なんでしょうけど、そうもいかないようです。
持続化給付金詐欺
2020年はとにかく補助金・助成金の多い年でした、多分2021年も残りかすのようなものは残りますが。辞退したよくわからない人は除いて、誰もが手にしただろう定額給付金だけでなく、売り上げ半減を条件とし、上限200万円(個人事業者は100万円)給付が受けられる持続化給付金、家賃負担軽減のための家賃支援給付金、就業者をクビにさせないための雇用調整助成金など。
これらの効果が十分か不十分だったかという議論はさておき、職業柄この補助のおかげで首の皮一枚つながったという人が相当を拝見しました。それだけにこの制度を悪用した詐欺をよく聞いたのは残念でした。
確かに出始めの持続化給付金の申請などはざるもいいところでした。換言すればサラリーマンと不動産所得者以外全員もらえる制度、そのくらいシンプルな制度なんです。
- 受給条件は確定申告をしている事
- 売り上げ半減している1か月存在する事
要件はこれだけです、僕はサラリーマンなのでもらえないことが確定していました。
なので、こんなザル制度で税金をばらまかれることに憤りを感じなかったといえば正直嘘になります。
- 受給した給付金は所得・益金算入される
- 申請後に内容を調査する
上記2点を以て制度の前提とセキュリティを担保する制度だったため、ザルさばかりが目立ちましたが、それはスピード重視の裏返し。休業要請などリアルに強制的に売り上げが2か月0になってしまった人も多く存在するわけで、そういう人の例を見ると制度のザルさは、とにかく早く配ることに重点を置いたこの制度のシンプルさの裏返しであって、ある程度は致し方ない事なのかもしれません。
それだけに事業者救済のためにあえてザルッザルに作られたこの制度を利用した給付金詐欺が横行したことは本当に残念でした。おそらく見せしめだと思いますが一時期逮捕者の報道が相次ぎましたが、あれはあからさまな詐欺です。多分100人が見れば100人ともがすぐにわかるレベルの、売上計上月の操作とかそんなかわいらしいレベルとは程遠い普通の学生やフリーター捕まえてきて申請者としての名義だけ借りるようなお話です。
当然とっつかまって、給付金は2割の罰金つけて没収、前科付きという十分なペナルティは受けているわけですが、詐欺罪などにならなくてもばれないわけないやろ!!と一歩立ち止まって、法に触れなくてもならぬことはならぬものですと思いとどまってほしかったなと思わずにはいられない出来事です。
Goto錬金術
こちらも給付金を利用した詐欺ですが、給付金詐欺とは明確に違う点があります。
それは、事業者に迷惑をかけている点があげられるでしょう。
よく聞いたケースは主に二つですが、詐欺であること以上に迷惑をかけ、損害を被る相手がいるという事を考えれば、はっきり直結して詐欺であると謡われていなくてもならぬことはならぬものですと考えてほしいところでした。
gotoイートポイント
お店を予約する⇒来店する⇒付与ポイント(ランチ500p、ディナー1000p)以下の食事をする⇒リピート
ポイントが付与されるのは翌月10日のため、実際には錬金術というよりはポイント量産術といったところです。例えば一回の食事を200円で済ませて帰ればディナーなら差分の800pが毎回貯まるというわけです。
制度上担保されていなかったのもどうか(後ほど、ポイント付与の条件に食事額の下限額が設定されました。)と思いますが、お店にしてみれば数百円食べて帰る人のために一組分の席を空けておき、予約サイトに手数料を支払う必要があります。そしてそのポイントの出元は税金。
制度の穴をついたといえば聞こえは良いですが、相手に迷惑をかける行為は困難な時期だからこそ控えてほしいと思うところです。
gotoトラベルポイント
こちらは法に触れるんだとか。
ホテルを予約する⇒gotoトラベルクーポン(電子)を獲得⇒ホテルをキャンセル⇒クーポンのみを不正取得
キャンセル規定などを無視している(予約サイトに偽名などで登録していることも含め)詐欺だというのはなんとなくわかるところですが、ホテル・旅館側にしてみれば相手が罰に処されるかどうか云々以前に、たまったもんじゃないでしょう。
ただでさえコロナ自粛で客足が激減している中、料理のための仕入れ、部屋のしつらえ、場合によっては応対人数の増員など、それらは明確に損失が出るお話です。
人数や泊数で不審に思うところもありそうなものですが、宿泊施設の方に窺ったところそういった疑念の余地を予約のシステムに挟む余地はないそうです、個人的に思うところは別として。
1人7泊はフリーランスの取材や執筆業、逆に10人2泊などは慰安旅行などを個人名で予約するケースなど、珍しい話ではなく基本的に本当ですか?と聞き返すことはないのだとか。そりゃそうですよね、個人的に怪しいと思っても証拠はないわけで、それで大口客を逃してしまうわけにもいかない、さらにはそこまで珍しいケースでもないという事ならコロナ禍で客足が減っている最中ならなおのこと、騙されるのは致し方ないことなのかもしれません。
センチュリー
関西住まいなので、このニュースは特に恥ずかしい思いがしました。センチュリー。いわずと知れたトヨタの最高級車です。一時は大企業の社長車の代表格として名が知れた車ですが、2020年は一部の近畿の政治家が、この車をこのご時世に公用車として税金を投入して購入・リース契約を締結したという話題で、この上なく不本意な形でこの車の名前が全国に知れ渡る年になりました。
この手の問題を聞く度に一方で思うのが、自分たちで選んだ知事がやらかした結果。
当然一概に言えることではないですが、当選回数が多い政治家程こういったやらかしが多くなっていくのはある種必然といえるのかもしれません。驕りと慢心は政治家『先生』には常について回るものなのです。住民税がそこに使われたのも含めて自分たちが選んだ人間がやらかした結果なのです。
じゃあその知事を、政治家を選んだ有権者が悪いのかといわれると素直にうなずけないところでもあります。一々その政治家のお財布のひもの緩さまで見抜いて票を投じなければいけないのでしょうか。やはりここは法に触れないからと言って、ならぬことはならぬものですと自発的に襟を正してほしかったと思わざるを得ません。
不倫と不倫謝罪会見
不倫は猿の行い
個人的に不倫という行為に理解ができません。ですが、個人・公人の別なく確かにそういった行為が多く営まれているのは確かなようで、それらが週刊誌にすっぱ抜かれ、当の本人がマスコミの前で謝罪するという光景を飽きるほど見た気がします。
昔、『失楽園』がブームになり、一時期はさも不倫を是とする風潮まで仕上がりそうになりましたが、殊現状に至っては少なくともマスコミ世論上は不倫=罪悪という正常な風潮が戻っているようで何よりです。
偏在した価値観なことは承知の上でいうと
- 不倫とはサルの行いである
- 不倫からは何も生まれない
僕はこのように考えています。多夫多妻を標榜し、お互い合意しているケースについて話は別かもしれませんが、日本で認められた制度ではないので上記のような特殊事例は含まないことにします。
男女ですからそういうことは或いはあるのかもしれません。ですが、一歩立ち止まってみましょう。あなたは神前、人前において一生添い遂げる事を誓ったのではなかったでしょうか。今の光景を自信をもって子供に行為中の姿を見せることが本当にできるのでしょうか。不倫に直面した子供の立場に直面すればよくわかります、一言で表現するなら『気持ち悪い』んです。もう自分にしてみればどこの誰かもわからない人間、もしくは知っている人間なら猶更。
この場合において風俗で発散というのは微妙なところなので、取り方に任せることにしますが、一時の性欲に任せて自分の最も血縁の濃い人を確実に不快にするその行為は本当に正しいのか、考えてみてほしいところです。
芸能人の不倫はエンターテイメント
不倫というのは配偶者に対し損害を与える行為のため、窃盗や殺人などと違い刑事罰を与えられることはありません。一般人における不倫発覚時は主に民事訴訟で争われる事案で、当然刑務所へ送られるようなことは起こりえません。
これは一般人ではなく芸能人であっても変わることはありませんが、一方で芸能人は一般人とはかけ離れたレベルの罰を受けることとなります。社会的制裁というやつです。
キャラクターによる多少の違いはありますが、ほとんどはCMやレギュラー出演番組の降板、そして謝罪会見です。
不倫は嫌いですが、端的に言えば当事者間で端っこ行ってやれです。
大物タレントならなおのこと、不倫問題が発覚すれば朝から報道番組はそれ一色になります。相手の情報から、情事の内容詳細、配偶者へのインタビューまでフルコースが揃えられています。朝からこんな気持ち悪い話題聞きたいですか。まだ芸能ニュースの尺の分だけ占いの説明を丁寧にしてくれた方がまだ実のある時間を過ごせたと思えます。
当然ですが、聞きたい層が少なからずいるからこそこういう報道がトップニュースを飾る事となるんでしょう。これは華やかな芸能人が凋落していく一連の様を含めたところで、一種のエンターテイメントとして捉えられている為といえます。
芸能人というのは一番わかりやすい人生の成功者で、羨望の眼差しを受ける存在といってよいでしょう。魅力的な配偶者を得て、お金に何一つ不自由することなく幸せに暮らしている、そんな羨ましい姿の典型です。それが不倫発覚によって坂を滑り落ちるように没落していく、それはそれは楽しいエンターテイメントです。
が、事は所詮民事です、社会的な影響力の多少という面を考え合わせても当事者同士が解決すべき、裁定を受けるべき問題で、関係者以外は立ち入る問題ではありません。
別に不倫タレントを叩くなと言っているつもりはありません。ただ、朝の情報収集にあたる貴重な1時間(マイカー通勤なもので)を他人の不倫ごときで尺を埋めるなというのは憤りを感じます。
不倫をならぬことはならぬものですというのはもちろんですが、不倫は当事者間で解決すべきもので必要以上に追い掛け回してエンターテイメントにするほど万人が気持ちよく見ることができる話題ではない事もマスコミ各社が社会の公器を自認するなればこそ、雑誌の売り上げや視聴率向上のためになりふり構わない行為そのものがならぬことはならぬものとして、もっと有意義な話題を取り上げることに尽力してもらいたい。いい大学出て、難関就職試験に受かって、いい脳みそもって生まれてるんやから、記者魂見せてくれ!!
不倫報道を見るたびそんな風に考えました。
まとめ
今回はこれで以上です。
2020年ニュースのランク付けをしたつもりはないので、内容の濃淡にばらつきはあるかもしれませんが、印象に残ったものを記事にしてみました。
ところで、最近の小学1,2年生では理科と社会は教えないそうです、先生の脱線が一番面白い教科なんですが。理由は代わりの教科『道徳』と『生活』を教えるため。
- あかんもんはあかんねん
- ええからやれ
どれも今の世の中未成年に言えば虐待、社内ならパワハラにもなりかねませんが、理屈でなくあかんもんはあかんと教えてくれる人って昔は学校なりご近所に一人、二人いたような気がします。そしてそういう人たちは総じて煙たがられる割に、何も得ることがないので自然といなくなってしまったのでしょう。
ですが、社会のシステムの中で自然とみについていた道徳観を教えてくれる社会が失われてしまった事が今回取り上げたトピックの根底にある気がします。