今回は滋賀県にある『ネ本屋』さんをご紹介。
ラーメンのこだわりといえばやっぱりスープに注目が行きがちですが、麺は当然小麦で出来ているわけで、今回のお店はそんな小麦を扱うお店二つがワンセットになったありそうでなかった独創的なラーメン屋さんです。
店舗概要
お店があるのは滋賀県大津市ですが
このお店の住所は滋賀県大津市。大津と聞くと京都の隣りにある琵琶湖の南西端っこのイスタンブールみたいになっているちょこっとだけを大津と思い込んでいる人も多いかも知れませんが、湖西地域の福井のちょっと手前くらいまでず~っと大きく伸びていて、地図で見ると実はとても細長~い都市なのが見て取れます。
お店はそんな大津市の北の端っこ、お隣の高島市に隣接しようかという場所にあります。
ログハウス+古民家のような外観と内装
滋賀県の湖岸地域は大体そうなんですが、視界の半分が湖なのでどこも景観が良いためか、別荘のような建物やシーサイドハウスのようなおしゃれな建物が多く点在します。
このお店はメニューがテラス席で頂けるようになっている別荘スタイルな反面、中身は趣ある昔の日本家屋を改装したような和と洋の雰囲気が混在したようなスタイルになっています。
ラーメン屋さんと思って入るとびっくり
ちわ~っす!!
と勢い良くドアを開けます。黄色いおねーちゃんの声で『いらっしゃいませ~』と軽快に挨拶してくれる点は概ね他のお店と違わないんですが、問題はその店内。
店間違えた?!
何も知らずに入店するとまずそう思うことは間違いありません。店内にはラーメン屋さんの雰囲気は0。代わりに店中に並べられたパンのトレイと小麦の焼ける香りはどう考えてもパン屋さん以外の何物でもありません。
でも、しっかりラーメンも食べられるという超不思議なお店、それがこのネ本屋さんなんです。
営業時間・定休日・アクセスなど
- 営業時間:7時00分~17時00分
- 定休日 :月曜日・火曜日・水曜日
- 駐車場 :店舗前にスペースあり。
- 席 数:店内に四人がけテーブル1、二人がけ1、ほかテラス席2,3セット
- 住 所:〒520-0514 滋賀県大津市木戸31−72
- 支払方法:現金のみ
さすがパン屋さんと言うべきかラーメンがいつ食べられるか不明なものの、開店時間はなんと午前7時。席数が少ないのが難点なので時間帯を上手に外して訪問するのが秘訣です。駐車場はどこ停めて良いのか迷うところですが、お店と歩道の間に路上駐車(?)するのがこのお店の停め方のようです。
メニュー・味
メニューです。メニューはシンプルに2種、出汁中華と出汁冷麺。それらが並と大の量のみ選択が可能という超シンプルスタイル。
パンの種類は豊富なんですが、開店時間中はひっきりなしにお客さんが来店するので、ゆっくりと撮影というわけにいかないのでこれでご容赦。
パン屋さんだからということなのか、全体的な配膳スタイルも独特。初めの箸類やお水はこの給食の時に見かけるプラスチックのあれでご提供。
あれってなんやねん??
お盆ごとお客さん側が返却するセルフスタイルなのかと思いきや、そういうわけでもないようでお店のこだわりといったところのようです。
出汁中華
まずは蕎麦でいう温蕎麦のようなポジションの出汁中華。色は濃そうですが、それよりも椀上にたっぷりトッピングされた荒節の存在感が目を惹きます。
もう食べる前から海の幸としっかりコクを感じさせる醤油の香りによだれが出そう。
汚い☆
食べてみるとやはり期待通りの自己主張の強すぎない荒節と醤油が縮れ麺によく絡みます。こってりじゃない分野で純粋に旨味で勝負しているラーメンとところ。
更に後載せトッピングとして天かすが用意されているんですが、またこれがよく合います。
こってりしたとんこつとかそっち系のスープに合わせるのをよく見かけるんですが、(たぶん)カツオと天かすのマリアージュの相性が良いことを知った新発見のラーメンです。
出汁冷麺
基本コンセプトは共通の出汁冷麺。やはりトッピングの主人公は荒節。冷麺だけあって、他にみかん(多分シロップ漬け)がトッピングされています。
冷麺だけあって温蕎麦に比べ若干酸味を目立たせるようにして作られていますが、酢嫌いな僕が全く気にならない範囲なので、さっぱりと食べる助けにはなっても好き嫌いが分かれるレベルではありません。やはり、こちらも魚エキスと醤油のコラボレーションが際立つ良作。
ちなみに、口コミによればこの冷麺オールシーズン楽しめるようです。蕎麦屋のざるそばと同じ考え方のようですね☆
あと、こちらには味変用のトッピングとしてカクテキがついています。アクセント程度にピリ辛感がプラスされて、後半また違ったコンセプトで冷麺をすすることができる一杯で二度美味しい冷麺です。
パンの本命はクロワッサンと食パンだそうですが
昨今の高級食パンブームの例に漏れずこのお店の一番人気は食パンとクロワッサンだそうですが、持ち帰るのに半日以上かかるので今回は断念。そこでサイドのご飯物の代わりにこの2種をチョイス。
左はメロンパン。しっかりとカリカリのザラメ触感が楽しめる甘さたっぷりな反面、細かいアーモンドが一緒にまぶしてあるのか、甘すぎないように工夫された秀逸な逸品。
右はクリームチーズフランスパン。中に挟んであるのは細かく切った烏賊の塩辛、それを柚子ピールと合わせるという素材を知り尽くしていないとまず思いつかないような取り合わせ、このままでも美味しかったんですが、ちょっとトースターで炙ると更に美味しくなってくれそうな、そんなポテンシャルの高さも窺える逸品。
まとめ
今回はこれで以上です。
初めはなんでラーメンとパン屋?!と疑問に思ってしまったんですが、よくよく考えるとどちらも小麦は欠かせない材料で、片方のプロがもう片方に乗り出したと考えればまあ納得の行くお話。パンは叶うことなら全部食べたくなる美味しさなので、ラーメンとパンの配分について頭を悩ませてしまうところですが、食べたら食べた分だけ幸せになれるお店なので、お腹の限界まで食べることをおすすめします。