今回は奈良県にある丹生川上神社上社のご紹介です。
当ブログで以前ご紹介した『丹生川上神社下社』と二社一対を成す神社です。
下社も良い所ですが、上社も立地・景色・格式とも負けず劣らずの神社です。
では、今回は丹生川上神社上社に一礼。
神社概要
この神社があるのは奈良県吉野郡。『丹生川上神社下社』と二社一対と上述したものの、吉野山を挟んだ向かい側にあって車で約一時間離れた場所にあるので、もはや別物の神社にしか見えませんが、主祭神が一緒だったりと共通する部分も多くあります。
神社のご創建は古く天武天皇の頃(675年)『人の声聞こえざる深山吉野の丹生川上に我が宮柱を立てて敬(いつ)き祀らば天下のために甘雨を降らし霖雨を止めむ』という神宣を受けたものとされています。
元々この神社が置かれた地は、上古(歴史をたどれる中で一番古い年代)から祭祀を行われた場所なんだそうです☆
ご祭神は高龗神(たかおかみのかみ)。丹生川上神社下社と同様の神様で、水・雨を司る神様で、雨ごい、水災除けの信仰を集め平安中期には『二十二社』の一つに数えられるようになりました。
その後、応仁の乱以降奉幣も途絶え、一時は社地の所在すら不明になりますが、明治時代になるとその歴史と由緒によって、上社・中社ともに官弊大社に列されます。
昭和34年には大滝ダム建設に伴い、ダムの水底に沈む事となってしまったんですが、平成十年三月に現在地に遷座するに至っています☆
境内散策
ここの境内は広いというか、何と言うか縦長で、上に伸びています。
大きな鳥居を配する参道は、行ったり来たりしながら登る丘になっています。
ご本殿・拝殿
参道を登り切った先の最奥にある建物が拝殿・そしてご本殿です。
拝殿前には何故か杉玉(酒蔵でよく見ますよね)、そして神様の名前ではなく、神雨霑灑(しんうてんさい)の文字が掲げられています。
※神の雨がうるほしそそぎ恩恵をほどこすという意味だそうです。
祭場跡
拝殿脇には、平安~室町辺りに使用されていた祭事跡が再現されています。
境内からの景色
境内は高台になっているので、開けた北東はちょっとしたビュースポットになっています。
眼下には乳白色の独特な色をした『おおたき龍神湖』と吉野川、青々とした吉野山は見ごたえ十分です。
摂社
本殿左脇にある摂社『愛宕社』『恵比須社』『水神社』、そして『山之神社』。
この更に裏手は山になっています。自然が近いせいか、鹿に出くわすというハプニングにもあったりします。
御朱印
御朱印は社務所にて頂けます。
官弊大社の文字と龍神のロゴ。とてもシンプルな御朱印。
アクセス
- 住 所:〒639-3553 奈良県吉野郡川上村迫869−1
- 駐車場:あり。
奈良県吉野郡国道169号線より沿道へ。
まとめ
今回はこれで以上です。
この神社は正に自然の中を繰り抜かれて造営された神社と言った感じで、山と川に囲まれた風光明媚な場所に在ります。
目印は道の駅『杉の湯川上』とレストラン山吹。鹿を見ながら猪肉を食べるのもなんですが、個人的にお勧めのお店でもありますので、参拝とワンセットでどうぞ。