今回は滋賀県にある『小汐井神社』のご紹介です。おしおいじんじゃと読みます。
草津市の中心『JR草津駅』からほど近くにあって、夫婦和合、縁結びの神様として親しまれている神社です。今回はそんな小汐井神社に一礼。
神社概要
どこにあるの?
この神社があるのは滋賀県草津市です。宿場町として栄えた頃の中心『草津宿本陣』から更に東へ、駅前通りから路地へ入った所にあります。
この神社から2本隣りに走る道は、今でこそ細い路地の様ですが、昔は旧中山道という江戸時代の五街道の一つ。この草津と言う地は旧中山道と東海道が交わる宿場町としても栄え、この辺りも今よりずっと人通りが多かっただろう為、昔はそんな街道を旅する人たちからも厚い信仰を集めていただろう事が窺えます。
創建の歴史
この神社、創建は863年と実に1100年以上の歴史があります。何気なく建っているからといって侮るなかれと言ったところ。
あんたの事やそれ☆
元々はここから東にある小槻神社からご遷座されたのが興りとされています。
創建当初は本殿もなく『磐境祭祇』と言って、岩を重ねたものを神様の依り代として祭事を行っていたと言い、1440年に初めて本殿を建立したとされています。
その後、明治時代に入り名前を小汐井神社と名前を改め、現在に至っています。
2013年にはご鎮座1150年を記念して境内が整備され、本殿修復、ご拝殿が造営され綺麗な社殿にご参拝する事が出来ます。
この神社のご祭神は田心姫命(タゴリヒメノミコト)。
天照大神の御子で、天照大神より「海の中道を治めよ」との命を受けた交通安全の神さまで、天照大神と伊邪那岐命が誓約(ウケヒ)をされたときにお生まれになったので、縁結び・契約の神さまとして知られています。
(神社HPより)
明治時代に現在の小汐井神社と改められる前は女体大権現と呼ばれていました。
女性の願い事を叶えてくれる神様として現在も厚い信仰を集めている神社でもあります。
ちょっと怖い歴史もあり
女性の為の神と言う勝手に柔和なイメージを抱いてしまう神社ですが、ちょっと怖いお話も残ったりしています。
- 江戸時代に池の水を独り占めしようと、自分の家に水を引いた男の一家が全員死亡する
- 境内で麻の栽培をしたら祟りを受けた
- 境内の栴檀で器を作った人は農作業が進まず、歩行障害が残った
- 祭礼時、失礼な振舞いをした人には、風が吹いて本殿の扉が開き、中から飛び出した大きな鱶(サメみたいなの)に噛みつかれた
など。いずれもはっきりとした伝承ではありませんが、共通するのは神社に失礼な行いをすると罰が当たる、これです。いつもより襟を正してお参りするようにしましょう。
逆を言えば、悪いことがおこるならしっかりとお参りする事で得られる御神徳も強いという事に他なりません。いつも通り敬いの念でお参りする事にしましょう。
境内散策
ご本殿・拝殿
境内最奥にあるのがこの拝殿、そしてその奥にあるのがこのご本殿です。
2013年改修と言う事で、比較的真新しくて銅板葺きの屋根も綺麗です。
潮斎の井
この神社の手水舎ですが、ここは同時に潮斎の井とも言ってご神水が湧き出る場所とされています。中山道を旅してきた旅人がこの水の御神徳を授かったのだろう事が窺えます。
汐井稲荷大神
本殿向かって左にあるのが、汐井稲荷大神。
小汐井水天宮
本殿右側にあるのが小汐井池と、その池の中心にあるのが小汐井水天宮。
ご朱印
御朱印は社務所にて頂けます。追分というのは地名でもありますが、道が分かれている場所と言う意味もあります。この地が東海道と中山道が分れる場所だった事が窺える名前でもあります。
アクセス
- 住 所:〒525-0032 滋賀県草津市大路2丁目2−33
- 駐車場:あり。
滋賀県草津市JR草津駅東ロータリーからサンサン通りへ。地下道を出たところをすぐ南へ。すぐ隣にコインパーキング有。
まとめ
今回はこれで以上です。
現在の草津駅前はどちらかと言えば、西側の方がショッピングモールなどもあって栄えているイメージがありますが、昔は断然この神社のある中山道側でした。
この神社から西へ行くと、草津宿本陣~立木神社と連なり、その間に東海道と交わります。この神社その起点だった歴史ある場所です。