七福神巡りをご存知でしょうか、七福神様にはそれぞれをお祀りする寺社仏閣があり、七福神の加護を受け、福を授かるとも、七難即滅、七福即生(要はあらゆる災難を逃れ、色んな幸福が得られると言う事。)
今回ご紹介するのはその七福神さんの一柱、布袋尊をお祀りするとされる『黄檗山万福寺』です。黄檗宗総本山、黄檗宗って名前に馴染みは余りないかもしれないですが、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の三宗の一つで1661年に中国から渡航した隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師が開祖とされているお寺です。
布袋尊、布袋さんですね、七福神の中の知名度としては中堅?くらいでしょうか、トレードマークは笑顔と袋(袋も大黒さんと被るんですよね。)袋には宝物が入っているといわれ、信仰の厚い人に分け与えているとか。
ご利益は笑門来福、夫婦円満、子宝の神。
では、今回はそんな家族に笑顔をもたらしてくれる布袋さんの万福寺に一礼。
西側を向く総門から、境内は黄檗山を背にする形で広がっています。宅地造成が進み、住宅地に埋もれるような立地になってしまったからか、全く想像できなかったですが、境内はかなり広いです。
門をくぐればまず右手に広がるのが大きな蓮池、放生池(ほうじょうち)です。
残念ながら時期を外してしまいましたが、季節ならこの一面が蓮の花で埋め尽くされるようです、さながら桃源郷のように見える事でしょう。手入れのしっかり行き届いた庭をクランクして進むと見えてくるのが三の門。
この色あせ具合が歴史を感じさせてくれます。こういうものに触れる時
あ~、来てよかった(´ω`*)
とちょっと幸せな気分になれる一瞬です。
ここで、拝観料をお支払い、拝観料は以下の通り(寺院HPより抜粋。)
個人 | 団体 (30名以上) | |
---|---|---|
大人 | 500円 | 450円 |
大学生・高校生 | 500円 | 300円 |
中学生 | 300円 | 250円 |
小学生 | 300円 | 200円 |
拝観時間 / 9:00~17:00
※入山受付は16:30まで
これに車で拝観の場合駐車場代が別途500円かかります。
神社ならタダなのに(・д・)チッ大らかな気持ちで快くお支払いします。
三の門を越えると、途端に視界が開けます。そして道沿いには蓮の鉢が。1ヶ月早く思い立っていればと悔やまれるところですが、来年に楽しみをとっておく事にします。
時計回りに境内を散策します。
三の門から向かって左にある門、そしてその奥にあるのが開山堂。開祖隠元禅師を祀るお堂で、毎月三日には月例忌が営まれるそうです。ここも両脇にこれでもかと蓮が飾られています。
広場に戻り、次は正面を進むと見えるひと際立派なお堂が天王殿。
こちらに鎮座するのが、このお寺さんの顔ともいうべき、布袋尊です。
アニメやと朗らかな笑顔が特徴ですが、この布袋さんは笑顔ながらも少し怖い雰囲気も感じるお顔をしてました、目の色が無いせいでしょうか。
左右には、それぞれ2柱の像、廣目天、多聞天、持国天、増長天さんの像が。
また、この布袋さんの裏面には韋駄天様の像もありました。
『韋駄天』って言葉自体が物凄く早い人とか、早い事を指す言葉のように扱われそうですが、この神様は元々仏舎利を盗んだ物凄くすばしっこい泥棒を捕まえた事から盗難除けの神様として信仰を集めていたのが、泥棒を捕まえた足の速い神様から泥棒を捕まえただけ抜け落ちて、とにかく足の速い神様みたいな扱いになったんだとか。まあ、諸説あるそうですがw
さらに奥へ進みます、また開けた庭園が拡がります。
敷地が広いというより、間取りがゆったりとしているので、その分広く感じるお寺です、時間がもっとあって、気温が15℃低ければゆっくりと散策するのにちょうどいい空間と言えます。
御本堂ですかね、一番奥にあるのが大雄寶殿(だうおうほうでん)。掲げられている字は萬徳尊(まんとくそん)と読むそうです。
堂内に鎮座する、像の数々。本尊が釈迦如来坐像、周りに居並ぶのが十八羅漢像。これだけ少し暗いお堂内に居並ぶ姿は少し怖くもあり、そして慈しむべきものでもあると自然に思わされます。
この奥にあるのが隠元禅師の像。
あともう一つ、堂内を歩いているとこの木の魚がいます。お坊さんがぽくぽく叩くやつ、魚1mmも関係なさそうですが木魚といいます。その原型がこちらなんだそうです。ほんとに魚叩いてたんですねw
御朱印は御朱印所で。御朱印を頂けるのはこの見るからに人の好さそうな方で、見た目通り、気さくで御朱印を書きながらも色んなことを教えてくれたり、聞かれたりします。
また、バリエーションが豊富なのも特徴。僕は以前から何度か拝観してますので、行くたびに違うものをお願いしてますが、人によってはこの数種類をいっぺんに書いてもらう人もいるようです。
これが七福神巡りの布袋尊の御朱印。七福神巡りはやはり人気の様で、僕が拝観した際も、丁度7社巡りを完結された強者もいて、意気揚々とその色紙を見せてくれました。
その他お堂内には、重要文化財が随所に安置されていました。
今回はこれで以上です。
万福寺の最寄り駅は京阪・JRの黄檗駅。然しながら少し歩くので、やはり車の方がいいかもしれません、夏は熱中症も怖いし。
駐車場は裏手側の坂を上った寺から見ると奥の方にあり、行きは駐車場から境内の外周を約半周して総門へ、帰りはかいぱんの裏に駐車場へ抜ける通路があります。
七福神巡りをしたい方はぜひ場所を覚えてお帰り下さい。
- 住 所:〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄三番割34
- 駐車場:あり