今回は兵庫か京都かよく迷ってしまう篠山城のご紹介です。
黒枝豆があって、丹波栗があって、松茸も有名なのにいまいち知名度にかける、それが丹波篠山。
失礼や☆
今回はご紹介するのはそんな丹波篠山市の中心『篠山城跡』に一礼。
お城概要
西国の玄関口丹波篠山市
このお城があるのは丹波篠山市。関西にお住まいの方なら何となく分かるかも知れませんが、丹波篠山市ってかなり山の中にあるんです。超牧歌的超のどかな雰囲気の広がる街なんですが
バカにしたいのか?
そんな田舎町のはずの丹波篠山市って何故かアクセス抜群なんです。京都からは縦貫道を西へ逸れた道が真っ直ぐに走り、大阪から豊岡山陰へ抜ける道も神戸から舞鶴に抜ける道も全部この篠山を通る必要があります。それは現在も変わらず、篠山はずっと昔から山側の西国とがつながる交通の要衝でした。
築城は1609年
このお城はそんな西国の抑えとして徳川家康が1609年に建設。徳川家康がちょうど関ヶ原の戦いで勝利を治め、全国統治を本格的に進める中の政策の一つだったようです。
というのも徳川家康は江戸幕府、つまり関東に基盤を持っていて対する豊臣は西国の武将たちに慕われていました。徳川家康、やっぱり西国の武将たちが豊臣秀頼を中心に一致団結するのが怖かったんです。
そこで考えた末の策略が
- 山陽・山陰の要所に自分の拠点を築く
- 自分の拠点を豊臣の財産で造らせる
もちろん表向きは近所の大名たち皆で作ってね~ということだったんですが、その真意が豊臣方の財産を目減りさせる為だったというのは明らかでしょう。
大坂の陣のきっかけになった方広寺の鐘もそうですが、徳川の要請で豊臣が修復したり造ったりしたもの色んな所に点在しています☆
豊臣といえば何ていうか金(かねじゃなくきん)、大坂の陣で周りの大名が軒並み徳川の味方したのにいい勝負ができたのはその莫大な財産で浪人を抱えまくったからというからには徳川の読みは当たっていたというべきか、それだけいっぱい使わせても尚財産をようけ持ってたのがすごいのか、評価しづらいところです。
こうやって西国の大名たちに徳川恩顧の親藩大名たちの城を造らせたりした事を『天下普請』といいます☆
アクセスなど
- 住 所:〒669-2332 兵庫県丹波篠山市北新町2−3
- 駐車場:場内に多数あり。
市内全体が観光地なので駐車する場所に困ることはありません。篠山城跡三の丸駐車場は特に終日200円という破格の安さで駐車が可能なため、城跡を散策するのも城下町を散策するのもやっぱりここが便利です。
城内散策
大書院内
このお城現存する姿だけ見ると不思議な格好をしています。というのも立派な城門を越えた先にあるのが、何故か平屋。
この篠山城が現役だった頃の中心的施設だった場所で、1944年に一度焼失してしまったんですが、2000年に市民の要望と援助で再建されたんだとか。
大人400円。駐車場が安いのでここはぜひ入館しておきましょう。
名だたる武将の甲冑がお出迎え
中に入るとまず武将の甲冑がお出迎え。このお城ができる一個前の山城『八上城跡』を巡る攻防を繰り広げた明智光秀VS波多野秀治。
他にも真田に徳川、直江に藤堂など、どれも一度は見たことのあるものばかり。この際この城にあんまり関係なさそうにも見えますが、この際気にしないでおきましょう。
上段の間
現存する大書院は概ねこの上段の間をぐるりと巡れるようになっています。
『面を上げぃ』とか言われるまで頭を下げておかないといけない城主との謁見の間。
残念ながら中へ入る事は出来ませんが、昔の殿様と家来などの雰囲気を十分に味わう事は可能です。
御城印
御朱印のお城版といった位置づけのもの。この城の篠山城とこの城の前身『八上城』の二種類が頂けます。
お堀と石垣
このお城の入口は北・東・南の三箇所ですが、眺めるなら断然北門付近。
他の側は正直あまり整備が行き届いていない印象。やっぱり施設の裏側は見ないに越したことはありません。
二の丸跡
大書院の裏手に回ると見えてくるのがこの石造りの広場。
案内図に沿って結構正確に区画の区切りを見て取ることが出来るので、当時の建物を見ることは出来なくても当時どこに何があったのかを歩いて感覚を掴むことが出来ます。
天守台跡
天守台跡、天守閣が築かれるはずだったその土台部分です。
ここにはどうやら天守閣が築かれたことはないそうです、理由はこの篠山城の防御力が優れすぎているから。
この篠山城は西国の大名たちが述べ8万人とも言われる人足を供出しあって作った城と言われていて、もう大名たち全力で作っちゃったんです。その結果、街道が限られた盆地に建ち、堅固な石垣と二重の堀を持つ守備力マックスな城ができてしまい、ここに天守閣まで作ってそれが敵に回ったら、、、という懸念から結局天守閣は造られず仕舞いだったんだそうです。
城下町ぶらり丹波篠山の楽しみは食。
この辺りは城だけでなく城下町全体が景観地区のように昔の町並みが残されています。
ですが、個人的な丹波篠山の楽しみ方は食。丹波篠山市といえば、近畿でも有数の山の幸の宝庫です。
おっちゃんどこ行ってもだいたい楽しみ食やない?
丹波栗
名前は聞いたことがあるかも知れません、そして多分食べたことはないと思います。
売り場はこのいまいち何をするためのものか伝わってこない専用機器。
町のそこかしこで多分栗が出来たんだろう甲高い機械音が鳴り響きます。何故か販売店の全てが半額セールを行っているのに半額前後とも価格が同じという不思議。
その特徴はなんと行ってもこの大きさでしょう、他ではなかなか見ないレベルです。そして甘い、甘栗のように甘すぎず栗ならではの素朴な味わいと適度な甘さを両毒出来る贅沢仕様です。
猪肉
昨今ジビエブームなんて言うもので俄然注目度が高い猪肉。ですがこの丹波篠山市はそんなにわかなブームなんかに左右されることなくむか~しから猪料理を提供してきた歴史あるジビエの町。それはグーグルマップでちょっと調べるだけでもこの通り。
主な提供方式が鍋なのでどうしても冬季限定のグルメにはなってきますが、この丹波篠山市では紛れもない高級料理として猪肉は提供され、高級品に遜色ない美味しさを誇る丹波篠山自慢のグルメの一つ。
丹波黒豆&丹波黒枝豆
他の二つに比べて地味ながら、いや全部地味っちゃあ地味なんですが全国有数の美味しさを誇るのがこの丹波黒豆(黒大豆)と黒枝豆、この二つ実は収穫時期の違いだけで同じもの。黒豆は正味お正月くらいにしかお目にかかることはないかも知れませんが、黒枝豆は高級かつ超美味しい枝豆として注目度急上昇中の高級おつまみです。
まとめ
今回はこれで以上です。
どこに城の良し悪しを見出すかは人それぞれですが、篠山城下を含めた観光はかなりのオススメの場所です。他ではなかなかお目にかかれない山の幸グルメが集中している場所でもあるので、秋の紅葉~雪見物がてら尋ねるのには丁度いいかも知れません。