最近ついてないな、そんな風に思う時ってありませんか。
今回ご紹介するのは瀧谷不動尊。大阪にある日本三大不動尊の一つに数えられ、正にそんなついてない時に厄を払ってくれる強力なパワースポットでもあります。
お寺概要
お寺があるのは大阪府富田林市
このお寺があるのは大阪南東部の街富田林、東から南にかけて葛城山がそびえる西のふもとの街。お寺はそんな大阪でも自然が残る富田林の市街地から抜けた小高い山の道すがらにあります。他にはほんとに何もない山の中で、突然開けた景色の中でこの朱色の煌びやかな門が見えてきます。
諸説あるけど日本三大不動尊
『不動明王』様をお祀りしているのが不動尊。大日如来の化身ともされていて、一般に真言宗、天台宗、禅宗、日蓮宗と幅広く信仰されているので割と馴染み深い神様。
日本全国色んな場所でお祀りされているこの不動明王様ですが、その中でも3大と呼ばれまたは自称するお寺があります。
- 木原不動(熊本県)
- 瀧谷不動(大阪府)
- 中野不動(福島県)
- 成田不動(千葉県)
- 目黒不動(東京都)
これらがその候補に挙がる不動尊で、何なら五大不動尊でも全く問題なさそうなものですが、日本人はなぜか3大にこだわるようで、絞り切れていないもののその候補の一つとなっているようです。境内随所にも不動明王像がお祀りされています。
創建から1200年。関西を代表する厄除けスポットです
創建の歴史
こちらの創建は西暦812年。空海がここから少し南の『龍泉寺』へ参籠(さんろう)した際、国家安泰、万民化益を願い、一刀三礼で不動明王・矜羯羅童子(こんがらどうじ)・制多迦童子(せいたかどうじ)の像を刻み、それら3体の仏像を祀るために諸堂が造営されたのが興りです。
南北朝時代には楠木正成が嶽山に城を築き、守護仏として不動明王を崇敬していたものの、1306年に足利義詮が城攻めを行った際にお寺は焼失。1462年には畠山政長と畠山義就の合戦の戦渦に撒きこまれ再び焼失。現存するのは慶長年間に再建された三代目にあたるんだとか。
ご利益
こちらの御祈祷では色んな御祈願が可能ですが
- 厄除開運・災難消除
- 目の神様
- 交通安全
この三つについては関西でも指折りのパワースポットとされています。
アクセスなど
- 住 所:〒584-0058 大阪府富田林市彼方1762
- 駐車場:あり
- 拝観料:無料
駐車場は結構な台数が確保されていますが、山奥ですが逆に満車だった場合ほかに止める場所が周囲500mありません。確実に止めたい方は早い時間のご参拝がおすすめ。いわゆる大阪の庶民に親しまれているだけあって駐車場無料、拝観料無料というのがありがたい限りです。
厄除けポイント
今回の僕の参拝目的は『厄除け』。関西ではナンバーワンの呼び声も高い厄除け寺だけあって、その方法もいくつかありますので順番にご紹介。
厄除け祈願(御祈祷)
厄除って言えばやっぱり祈祷ですよね、こちらでももちろん可能。というかここを訪れる人の多くはこの御祈祷を受けに来るといっても過言ではありません。こうお坊さんが経を唱え、護摩を焚き、打ち鳴らされる拍子木。およそ祈祷で思い浮かぶイメージそのまんまの形であらゆる厄を強烈に払ってくれます。
お小遣いの関係上そんな余裕あるはずもなく、今回は既に年始、別の神社で厄除祈祷を受けたばっかり。
被っていいのかわかんなかったので割愛したものの、30分単位の祈祷には吸い込まれるように後から後から申し込みをしていく人たちを見るにここの御祈祷はほんとに盛況なのがわかります。
一願成就護摩木
御祈祷で、盛大に火を焚いている姿を想像する方も多いかと思います。その時に焚かれる薪を護摩木と言います。
護摩木は仏様のお供えでもあり、名前と願い事を護摩木に書いて護摩の火で焼くことにより、邪念を焼き尽くして清らかな願いを仏様に届けることが出来るんだとか。
不動羂索御守(ふどうけんさくまもり)
最近ついてなくて
場所によっては不思議なツボのセールスが手ぐすねを引いて寄ってきそうなセリフですが
徳の高い寺務所の人たちは快く一番のおすすめを教えてくれました、それがこれ。
『羂索』聞きなれない言葉かもしれませんが、不動明王様が左手に持っている五色の縄を指す言葉だそうで、肌身離さず身に着ければ不動明王様のご加護が得られるこのお寺で最もご利益のあるお守りなんだとか。
首周りの贅肉が邪魔なので首から下げるのも何かと不便なので、スマホのストラップ替わりに利用すると便利かもしれません。寝るときと風呂以外手放すことも無いので理にかなっています。
境内散策
境内はアクセスする道を真ん中に挟んで駐車場やお滝場のあるエリアと、御本堂のあるエリアに分かれています。
御本堂と御朱印
御門をくぐり、坂を少し登れば見えてくる真ん中の建物が御本堂です。山号は瀧谷山。
御朱印はこの御本堂の横で頂けます。
多宝塔
御本堂を左手から裏手に回るように石段を上った先にある多宝塔。
多宝塔から回れ右をした先は展望台にもなっていて、眼下に御本堂はもちろん、向こう側の三方荒神堂までばっちり見えます。
滝行場
御本堂から道挟んで向かい側にはお寺修行のド定番、滝行の修行場があります。
最近だいぶ暖かくなってきたとはいえ、間違っても水に打たれる気にはなりませんが、身の穢れの禊を望むならこれ以上の場所はありません。
あと、なんとなく打たれている気分だけ味わって禊を行ったことにしようとする方は、ここにも明王様がいてちゃんと見てくれていますので、注意してください。
身代わりどじょう
古くから眼の病気にご利益があるとされるこのお寺ですが、その際にどじょうを持ってお参りし、瀧谷川へ放してお参りするとどじょうが身代わりになってくれて目が治るとされていました。要は自分のお願いを叶えてもらうなら自分も良い事をしましょうねという事のようで、その正に良い事=功徳で魚など生き物を自然に放つことは功徳を積む事を意味しているんだとか。
流石に田んぼの水路すら地元にない中でどじょう持ち込みとかハードルが高すぎるので、どじょうはお寺側が用意してくれています、一杯200円。ちょっと持って帰りたい気にさせられるところです。
西国三十三所堂
お滝行の方へ行かず、丘を登った中腹にあるのがこの弧の字型の三十三所堂。
西国三十三所巡りというのを聞いたことがある人も多いはず。第一番の那智山から始まる関西以西にある霊場三十三か所を定めた御朱印集めのルーツにもなった巡礼。
ここには三十三所のご本尊のお遷しが順番に鎮座しているので、ここを順番にお参りすれば三十三所巡りが済んでしまうという訳です。
三宝荒神堂
台所、かまどの神様として親しみ深い神様三宝荒神さんをお祀りするお堂です。
神道なのか仏教なのか、迷いやすい神様ですが仏教の信仰対象とされています。
一方で、お寺の中に鳥居が設置されていたり
参拝方式が一礼、三拍手、一礼だったり微妙に神社とお寺が入り混じっているように感じるのは、日本独自で発展を遂げる中で信仰対象とされるようになったことに起因しているようです。
まとめ
今回はこれで以上です。
個人的な解釈として、ぶっちゃけ厄は祓えるものではありません。来るときにはきます。
ですが、厄が一年で100降ってくるものだとして、祓ってもらう事でもしかしたらそれは80にも60にもなるかもしれません。全量がわからない以上、気の持ちようとしか言いようがないんですよね。それほど人間って弱いんです。
そこで自分に備えがないのとあるのとでは気の持ちようも違うわけです。また、祓ってもらうことによる気の持ちようの変化も人には重要です。人って弱い生き物なんですよね、気にしないと言いながら朝の占いはちゃんと見たり、12位って言われたらそれなりに凹んだりしますよね。厄年なんてその典型例で、悪いといわれ放っておくのと御祈祷を行ってもらうのとでは少なくとも気の持ちように雲泥の差があるといえましょう。
全部の厄を払う事はたぶんできないんですが、それを軽く削いでくれるご利益は確実にあります。早々に新年早々あほみたいについてないこと続きだった僕ですが、今は全部祓われた気にすらなれています。そしてそれはここを訪れる何個かの偶然を経て得られた救いなので、どこまでいっても否定されきれるものでもないでしょう。
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ついてないと考えなければここに来なかったし、山奥じゃなければテレビでも見ていたし、大阪に来なければFM802は聴かなかったし。一個一個はたまたまといえばたまたまですが、重ね合わせればご利益とも思える、そんな事象から自信を持って厄払いのパワースポットとお勧めできる場所になりました。