今回は奈良県十津川村にある谷瀬の吊り橋のご紹介。
奈良県にはご存知の通り海がなく、というか南半分は全部山なので自然いっぱいの風光明媚なスポットがいっぱい。そんな中でも中部・十津川村にある谷瀬の吊り橋は人気No.1スポット。今回はそんな谷瀬の吊り橋をレポートです。
奈良県十津川村
十津川村は奈良県中部にある山に囲まれたのどかな村です。峡谷に湖、森林にキャンプ場と観光スポットランキングの上位を占めるのが全部自然と戯れる系という、正に自然と一体化した村です。
十津川村(吉野郡)の観光スポットランキングTOP10 – じゃらんnet
そんな中堂々第一位に君臨するのがこの谷瀬の吊り橋です。
谷瀬の吊り橋スペック
- 長さ:297.7m
- 高さ:54m
- 竣工:昭和29年
1994年までは歩道橋長さで堂々日本一を誇っていました。今も村民の生活に欠かせない橋として絶賛現役活動中のものです。
昔、この橋が出来るまで村の人達はわざわざこの谷を下まで降りて、丸太橋でもって渡っていたそうです。毎度毎度54mの上り下り、まあ大変です。というわけで当時の村の人達は皆でお金を出し合い建設したのがこの橋。その一人あたりの拠出額20万円~30万円、当時の国家公務員の初任給が8,000円~9,000円という時代だったことを思えばどれほどの大金だったかというのがわかります。
早速渡ってみよう
説明はこれぐらいにして早速渡ってみましょう。橋は両端から吊られているのみで橋脚はありません。そして足場はこの金具で繋がれた幅80cmの板。両側に安全柵は張られているものの恐らく蹴破ることも飛び越えることも可能です。
下に支えがないため、どれだけ丈夫に作られていても吊り橋というのはたわみます。
その上、体重制限が設けられており、一度に20人以上が渡れないというルールまであり、両側の警備員さんがカウンター持ってカチカチカチカチ。
眼下に広がるのどかな風景とは裏腹に50m以上の自由落下は例え運良く川に着水出来たとしても、余裕で色んなものをぶちまけることが出来るレベルです。
吊り橋理論というものがありますが(➩吊り橋理論 – Wikipedia)正にそれを実践するのに最適なシチュエーションと言えます。ただし、
- ガンガンに悲鳴が飛び交っています。ロマンチックな雰囲気は期待できません。
- 峡谷から吹き上げる風の勢い次第では本当に激しく揺れます。舐めてかかると、頼りない一面を絶賛アピールする結果にもなりかねません。
- 人気の観光スポットです。後から後から人が歩いてきます。道幅も狭い上、向かい側から歩いてくる人も居るので怖いからと立ち止まることは出来ません。
- 片道300mって走ればすぐですが揺れる足場を進むことを考えると結構な時間を渡り続ける必要があります。
- 関係がギクシャクしていると思っていた人から突然ここへの旅行に誘われた時は多分、そういうことです。
以上の条件を踏まえた上で実践する計画を練ってみましょう。僕なら即断念して他のプランに移行します。
近隣スポット
今回は未踏破ですが、十津川村には当然吊り橋以外にも観光スポットはあります。
中でも227の石段を登った先にある『森山神社』は願い事を叶えてくれるご利益が得られる神社ということなので、十津川の自然を満喫するなら是非合わせて巡りたいところです。
十津川来たらこれだけは食べとこう
吊り橋の両側にはお土産屋さんもあります。山の幸というか素朴さがウリのグルメが色々揃っています。中でもこれは食べとこうという2つをご紹介。
まずは串こんにゃく。
言ってみればただの煮込んだこんにゃくを串に刺しただけなんですが、これがシンプルで美味しいんです。シンプルなこんにゃく味(?)のものとお店によっては柚子を練り込んださっぱり味のものもあり。
もう一つはめはり寿司。名前は聞いたことがあるけど食べたことがない、そんな人多いのではないでしょうか。
『寿司』と名前がついてますが、実態は海苔の代わりに高菜の葉っぱを用いたおにぎりといったほうが近いかも知れません。これまた高菜のさっぱりした香りとシャキシャキした食感が癖になる美味です。正味足りないのは華だけ。
まとめ
今回はこれで以上です。
この橋にはもう70年近い歴史があり、落ちてしまうことは(多分)ないだろうけど、もしかしたらと思わせるスリルを思う存分味わうことが可能です。
吊り橋理論を実践する方は自分自身が怖がって醜態をさらさないようくれぐれも気をつけましょう。まずは平均台辺りから練習して臨むのが良いかも知れません。