今回は大阪にある『友呂伎神社(ともろぎじんじゃ)』のご紹介です。
大阪の住宅街に囲まれるようにして建つ神社で、全国から参拝者が押し寄せるような霊験あらたかな神社ではありませんが、地元初めお参りに来てくれる、いわば目に止まる人たちの守り神と言った雰囲気を持つ神社。
今回はそんなひっそりとした雰囲気を持つ『友呂伎神社』に一礼。
神社概要
どこにあるの?
この神社があるのは大阪府寝屋川市。昔はともかく今ではすっかり立派なベッドタウンになった京阪香里園駅から、住宅街の続くなだらかな坂を上った中腹と、坂の下側の両側に入口の鳥居があります。
雰囲気はいかにも地元に根差した氏神様と言った雰囲気です。
創建の歴史
この神社の創建は1456年、後土御門天皇の北ノ小路新邸をこの地に造営した際、南の鎮護神として八幡宮をお祀りしたのがこの神社の前身とされています。
後土御門天皇は103代、室町時代から戦国時代への変わり目に在位していた天皇です☆
その後、この地で起きた畠山義就と畠山政長間のお家騒動による戦火に巻き込まれ社殿は焼失、その後再建されるものまたも焼失。それでも1577年に地元の人々の手によって社殿は再建され、地域の氏神様として崇敬され、人々の願いを聞き届ける祈願所として機能していました。現在の社殿は昭和49年に改築され、現在に至っています。
ご祭神・ご利益
現在の友呂伎神社は若山神社、二本松神社とこの神社の前身にあたる太間神社が合併してできた神社です。友呂伎と言うのはこの辺りの地名から来ているんだとか。
ご祭神は三柱。
- 誉田別尊(ほんだわけのみこと)
- 菅原道真(すがわらのみちざね)
- 茨田連杉子(まんだむらじころもこ)
それぞれ、合併前にお祀りされていた神様を合わせてお祀りしている格好になります。
厄除け、安産、学問成就、土木建築にご利益があるとされています。
境内散策
拝殿・ご本殿
ご拝殿とご本殿は、坂の下側から参道を登った先にあります。
参道
この辺りは香里が丘と言う名前の通り、丘を切り拓いた住宅街になっていて、その中腹の高台になっています。その為、社殿から回れ右をした鳥居の奥には香里ケ丘の町が一望できるちょっとしたビュースポットになっています。
参道途中の手水舎は『御所水』というご神水が沸く場所とされていて、そこには布袋様の像が祀られています。
成願稲荷社
ご拝殿のすぐ脇にあるのが摂社『成願稲荷社』。五穀豊穣・商売繁盛で知られる倉稲魂神(うかのみたまのかみ)をお祀りしています。
お弓式
高台側鳥居横には、『お弓式行事』の像と、碑文が建てられています。
1615年、徳川家康の武運長久と五穀豊穣・悪霊退散祈願と、年の吉凶を占う為に行われたお弓式行事が発症とされ、その行事は今日まで受け継がれています。
ご朱印
ご朱印は本殿脇の社務所にて頂けます。『ちえの神様』というのはご祭神の菅原道真公から来ているんでしょう、どこに行っても大人気。
この神社の前身となった一つ『若山神社』は菅公左遷の際、大宰府へ向かうときに本巌寺を宿としたご縁から、菅公の薨去を受けて社殿を造営し、お祀りしたという経緯があります。
アクセス
住 所:〒572-0082 大阪府寝屋川市香里本通町19−13
駐車場:境内に若干数あり
京阪電鉄『香里園駅』より徒歩9分。
まとめ
今回はこれで以上です。
地元の方々にだけ知られ、崇敬されるひっそりとした神社ですが、香里園のシンボル『成田山不動尊』拝観の途中にあるという事もあってか、ぽつりぽつりとご参拝者もいる様で、密かに人気を博する神社なのかもしれません。とても雰囲気の良い神社です。
パワースポットという触れ込みはありませんが、天気のいい日など境内から眼下に広がる香里園の街並みを眺めるのは壮観、成田山ご参拝の際は是非合わせてお参りしておきたい神社です。