今回は鹿肉ロースのご紹介です。
ようわからん肉ばっかり買ってきやがって
という家族の熱いリクエストにお応えして、ネットサーフする中で見つけてきた普段市場であんまり見かけない第何段かわからないですが、今回は鹿肉をレポートします。
鹿肉って?
通称モミジ肉
ご存じ奈良県で大量に見かける鹿のお肉です、イノシシ肉をボタン、馬肉をサクラ肉と呼ぶのに対し、いわゆるモミジ肉と呼ばれます。これは、他の肉に比べとりわけ赤身の色が濃い特徴に由来しているんだとか。
ジビエという括りの中ではメジャーな部類に入るものの、日本では山奥のお宿で見る程度、とてもじゃないですがスーパーで見かけるようなレベルではありません。
日本では馴染み無くても、ヨーロッパ、とりわけ美食の国フランスなどでは貴族の伝統料理として古くから親しまれてきた高級食材です。
鹿肉の栄養価は
鹿肉は一般に高タンパク低カロリー・低脂肪と言う、理論上ダイエットしながら食べられるお肉と言う特性を持ち合わせています。これは鹿が、日頃から元気に野山を駆けまわっているという事に他なりません。
また、モミジのように赤の色味が濃いというのは上述の通りですが、これは鉄分やヘモグロビン、ミオグロビンといった『ヘム鉄』という栄養素を多く含む事に起因していて、これらは生活習慣病予防にもつながる食材として最近のジビエ人気と相まって静かなブームに沸いている食材です。
食べてみよう
今回購入したのは鹿肉のロース、言うなれば鹿肉料理の登竜門の様な肉で、焼いてよし、煮込んでよしのオールマイティな食材なんだとか。
ただ、E型肝炎ウイルスの感染源となる事がある為、加熱処理が必須と言う事らしいので、今回は煮込み料理にチャレンジ。
赤身が多い、というかほぼ赤身ばっかりの引き締まったマッチョボディを連想させるようなお肉なので、あまり必要ないかもしれませんが表面を軽く炙ります。
これだけでも十分に美味しそうですが、ここから赤ワインを投入、人参・ジャガイモ辺りと一緒に煮込んでいきます。味付けはコンソメを中心に、ニンニク、隠し味に味噌。
圧力鍋、本当に便利な利器です。本来なら軽く2~3時間くらい煮込まないといけないのに、ものの30分程度ですっかり半日煮込みました、的なクオリティで鍋からこんにちわするお肉は何だか自分の料理の力量まで上がった気分になります。
でっかい勘違いです☆
味は、豚肉ほどあっさりでもない、でも牛肉程しつこくもない、何だか他にない味わいです。味付けもそれほど凝らずに煮込んだおかげで仄かな酸味と肉の旨味が丁度よく、何より
これ食べても太らない
これが一番嬉しいポイントです。
注)比較的太りにくい食材というだけで食べても痩せる訳ではありません☆
グルメ ソムリエ
今回もこのお肉を見つけてきたのはこちら。
本来このお店はワインとそれに合うおつまみ、特に生ハムやソーセージが本領のようですが、他にもフランスと縁の深いジビエ関係の取扱いも豊富。
鴨肉/フォアグラ、兎、ホロホロ鳥、ターキー、鳩に蛙に雀といったほんまに食えるのか?と突っ込みたくなるような食材まで色々と揃っているので、眺めているだけでも結構楽しめます。
まとめ
今回はこれで以上です。
ジビエって一概にそうとは限らないものの、やっぱり山の食材と言うイメージで、実際昔から食べられていたのは、北海道のエゾ鹿や、長野、京都・兵庫の丹波など。つまり山あいで冬の寒さが厳しい地域。
海外でいうところのドイツやハンガリーなどですが、そういった地域で鹿肉は食べ物の乏しい冬の山におけるご馳走です。
その為、動物の尊い命を奪う代わりにその頂いた命を肉から、内臓・骨・血液に至るまで余すところなく料理に使い生命に感謝を捧げようという精神が流れています。
肉の部位だけでも、モモ肉にスネ、ヒレ、肩、きっと山奥のジビエ料理のお店とかに行けばもっとマニアックな料理に出会う事も出来るかと思います。
冬限定の山からの贈り物、今年デビューしてみてはいかがでしょう。